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荒馬のように-凄春のメッセージ|甲斐よしひろ

荒馬のように 俺はちっともカッコよくなんかない!
腰まで泥につかり泥まみれになりながら
俺は思う。高く高くかけあがりたいと・・・。

人生とはザッツ・エンターテインメントで誰もがみんなそれぞれ一瞬一瞬にかけているといって間違いないさ。
一瞬一瞬必死で生きていないヤツに50年間生きられるか!
必死で生きて、俺はいったい何なのか、どういう人間なのか、どこへ行けばいいのか、俺は思いつづけている。
そうだ、全力疾走で、だ。
ロック詩人 甲斐よしひろがはじめて凄春の生き方をぶつけた!!。

集英社1979/11/30

俺たちが本気でなかったことなんか
一度もありはしない。
いつだって
本音をさらして歌ってきたんだ。
歌は俺のあかしになっている。
愛する人がいなければ
歌もかえってこない
愛が 血が 汗が 挫折が
希望を含めて
明日こそというのが
俺の歌なんだ
いまこそROCKの時代だと思う
転がりつづけるときだと思う
俺は 客とステージの間に
自分たちのルールをつくって
本物のROCKをやりたい
そう いつもそう思っているよ

巻頭にあるライヴショットの写真に添えられたのコメントである。
続き、父、母、兄と当時の妻に捧ぐと自筆のサインが入って、凄春のメッセージが始まる。
甲斐自身の幼少時代から「HERO」で目まぐるしく急転し転がりつづけるバンドの今を、赤裸々に落日、師走、初恋、正義、体験、自立、照和、凄春、熱狂、荒馬のように・・という項目で語られる。
甲斐ファンなら何かしら知っていないと・・と思うようなエピソードなどがここにいっぱい詰まっている訳だ。
甲斐よしひろという人の人間形成を知る上で欠かせない部分なのかもしれない、だからこそファンの中にはバイブル的な扱いを受けているような気もする。
甲斐が持っていたラジオ番組を聞き彼の熱いメッセージを受けることなくファンでいる方にとって、パーソナリティーを知るにはうってつけの本ではあるがいかんせん手に入れ難い状況であると思う。
出来ることならば皆に読んで欲しいものである。

たくさんの本を読むことも必要かもしれない
いろいろな人に会って話をすうことも大切かもしれない
俺は それより一冊の本を深く読む人生でありたい
ひとりの人間を愛しつづける男でありたい
俺は スター志向でも
アイドル志向でも ありやしない
俺の歌を聞いてくれるやつの
隣にいつもいる
勇者でありたいと思うのだ


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