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TEN STORIES

● TEN STORIES-[Feb.07.2007]
TEN STORIES Amazon.co.jpでこのアルバムを買う
  1. 今宵の月のように
  2. 歌舞伎町の女王
  3. くるみ
  4. ハナミズキ
  5. 夜空ノムコウ
  6. 接吻kiss
  7. 恋しくて
  8. 色彩のブルース
  9. すばらしい日々
  10. Swallowtail Butterfly " あいのうた"

既にフルオリジナル・アルバムが出てから10年になろうとしている2007年。
リリースのニュースを聞いて、内容を調べて驚いた・・・またまたカバーアルバム。
収録曲は・・・
収録曲情報 (オリジナルアーティスト)
01. 今宵の月のように (エレファントカシマシ)
02. 歌舞伎町の女王 (椎名林檎)
03. くるみ (Mr.Children)
04. ハナミズキ (一青窈)
05. 夜空ノムコウ (スガシカオ)
06. 接吻 KISS (オリジナル・ラヴ)
07. 恋しくて (BEGIN)
08. 色彩のブルース (EGO‐WRAPPIN’)
09. すばらしい日々 (ユニコーン)
10. Swallowtail Butterfly〜あいのうた (YEN TOWN BAND)
まぁ、面白いっていや面白いかもしれない。
「翼あるもの」「翼あるもの2」は本業合間の懐の広さというか、アーチストとしての幅の広さを見せ付ける好盤とも受け取れるが、前作「アタタカイ・ハート('04)」も殆どが既発曲や提供曲のセルフカバーにカバー曲。
真新しさを感じられなくなって、早10年である。
その間も何周年だとか、クラッシックスだとかだってお茶を濁した感のあるライヴ展開で、バンド回帰以前に煮詰まって煮詰まって・・・・。

リリースから遅れること3ヶ月・・・ようやく手にした。
それ程までに購入欲をかき立てないアルバムという事だ(イメージだけど)。
さて実際はどうなのか・・・。
最初の印象は「声が出ていないなぁ」という感じ。選曲に無理があるのかもしれないが、1曲目の「今宵月のように」でそう感じてしまった。
「歌舞伎町〜」は変調というか歌いまわしについていっていない印象。「くるみ」は甲斐にとって歌い易い曲調なのか、しっくりくる。(それでも高い声が出ていないように聞こえる)
「ハナミズキ」は甲斐オリジナルだったら良かったのにな、と思ってしまった出来だったが・・・やはり楽曲が良いという印象が先に立つ。
「夜空ノムコウ」はスガシカオのバージョンもSMAPのバージョンも好きなのだが、甲斐のバージョンは受け入り難い印象だった。この曲を選ぶ必要があったのだろうか・・・。
癖のあるそれでいて艶のある田島貴男の「接吻」は甲斐の手でアップテンポな軽快なものに生まれ変わった。曲のアレンジが悪いわけじゃない、むしろ好きなアレンジなのだがオリジナルを超える感じがしない。
・・・。
1曲1曲残念な言葉を並べても仕方がない・・・。
カバーが悪いわけではない、かつてのノエビアのCMで流れた沢田研二の「時の過ぎゆくままに」(HIGWAY 25 Disc5に収録」は本当に優れたカバーだった。
あの短いカバーでドキッとさせられ、「翼あるもの」('78)でも甲斐ならではの味わいがあったのだが、どうしたものか・・・・。
「翼あるもの2」('03)でも甲斐ならではという印象はあったのだが、何でだろう。単純に選曲なのかな、こういう辛口な意見になってしまうのは。
それにしても高音が出ていないのは確かだと思う。

甲斐の声は大好きだ・・・でも他人の歌を堂々と歌い上げて「素晴らしい」と何時まで言い続けられるだろうか。

俺達が待ち望んでいるのは、こんなカバーではなくて、甲斐が歌うハードでメロウなラヴソングだったりするのではないだろうか。
「パートナー」が秀作で気に入っていただけに、あの後プツリと糸が切れてしまった凧の様に、彷徨い続ける甲斐を何時まで見ていられるだろうか・・・最近ではかなり自分に自信が無くなってきたのだ。

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