ギター1本一人きり、生身の甲斐をさらけ出す究極のライヴ、第一章! |
● 月の裏側:Complete of the My name is KAI Tour 1[Mar.31.2001] | |
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あの凄いステージがこの小さな盤にギッシリと詰まっている。 ギター一本と甲斐の歌、観客の拍手と見事に調和しながらパワーみなぎるステージが蘇ってくる。 以前unpluggedが流行った時期にAGLIVEってのをやってた時期があった。 形態は似てるがこのMy name is KAI TOURに関しては楽器がギターだけっていう誤魔化しの効かない緊迫のステージだったわけで、その再現されるCDが出来上がって本当に嬉しい。 オープニングは"ブライトン・ロック"。 間奏のギターとハープの部分が緊迫(?)してて凄くいい、ステージを見ててもぐぐっ!っと前のめりになった部分だ。 そういう空気もCDに封入されているかのような空気感がある。 とかく良く聞きがちな"安奈"だったりしても、ギターだけのシンプルな演奏での甲斐のヴォーカルはホールに響き渡って心に静かに染み渡った。 ファンとして嬉しいのは長い間CD発売が待たれていた"against the wind"が公式にCDにクレジットされたってことだ。 (オークションサイトでTVオンエアのビデオがレア物として扱われてたのは悲しかった) 松藤のギター、コーラスも加わった楽曲はさすがの様相を示しており、このコンビネーションによるハモリは宝物だなぁと心底思った。 いつ弦が切れてもおかしくないような"冷血"は元のテイクからアレンジがかなり施されており、歌いまわしも独特なものになっている。 (「〜冷たい血、コールドブラッド」のトコロだ) こんなステージセットでも赤と青のスポットやバリライトでの演出を想像してしまうのは場違いな思いかもしれないが、この曲に対するイメージが完璧に出来あがっている証拠と、自分の思いがかなり含まれてる曲なんだなってあらためて感じられる。 "風の中の火のように"は5'56"という長い曲になってる・・・なぜか?!。 甲斐が宣言してた・・・「弦が切れたら最初からやり直す」こんな部分がCDにもそのまま収録されているのが、何より甲斐らしいではないか。 観客もそれに応えて拍手と完成で埋め尽くす・・・東京フォーラムでのステージで観客を奮い立たせたパワーはこの曲にあったと思うし、それに応えた甲斐でもあったんじゃないか? Encoreでの"熱狂(ステージ)"は実に感動した曲だった・・・ホールエコー任せに響いてくる甲斐の歌としっとりとしたギターの音色。 絶妙な松藤のコーラスと共に至福の曲が進んでいく・・・・ 考えて見るとこうした古い曲にすり代わる甲斐のソロ曲でこういう感覚になってみたいなって思うんだけど、そこのトコは今後甲斐バンドでの活動でどうなっていくのだろう? 甲斐バンドになってソロ時代を振り返ってもらったらカナリ嬉しいなぁ。 無論こういった珠玉の名曲はいつでもどんな場合においても聞きたいのだけれども。 そんな客が中にいるってことはちょっとでも頭の中においておいてくれたら嬉しい。 こんな見事なライヴアルバムは「雫の反射Complete of the My name is KAI Tour vol.2」でまたさらけ出すことになる。 あの熱いライヴと空気を保存してくれた甲斐に感謝する。 |