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夏の轍

ロックの名のもとに集まりし、ビートニクフリークの男達。
磨きぬかれた21世紀の甲斐バンド、15年ぶりのニューアルバムついに完成!今、ここに再び

● 夏の轍-[Jul.06.2001]
夏の轍
  1. 眩暈のSummer Breeze
  2. タイトロープ
  3. 真夏のSEA
  4. STARS
  5. トレーラーハウスで(Remix2001)
  6. 甘いkissをしようぜ(remix2001)
  7. 白いブランケット
  8. VIOLET SKY
  9. アナログ・レザー
  10. 甘いkissをしようぜ(Reprise)
  11. Jasmine again

今回はリリースに先がけ1ヶ月前にアルバムを聞くチャンスに恵まれしばらく聞き入っていたので、この発売を待たずに15年ぶりとなる甲斐バンドのアルバムを堪能しつくされた感がありながらも、しっかりとジャケットもありクオリティの高いサウンドを耳にすると曇りのないすっきりした空間で聞き直すこのバンドのサウンドはさらにしっくりと体に馴染んでいくようだ。
最初に気にいった歌は何かと言うと「STARS」である・・・・何がどうというワケではないけれど、「MIDNIGHT」の様な感覚で聞きまくってました。
さて、アコーディオンが独特な流れを作っている感のある「眩暈のSummer Breeze」だが、最初はすぐに馴染めなかった。
もっと押せ押せの曲で来るかと思っていたのか、ミディアムテンポ?なこのメロディーは「落ち着き」を感じてしまって・・・。
でも、実のところ聞いてると何時の間にか「サマー、ブリーズ」と合わせてしまっている。。ゆっくりではあったけど結局は馴染んでしまったようだ。
続く「タイトロープ」は個人的に違和感なく入っていける曲調・・・そう自分は詩の世界は後追いで実のところメロディが体に馴染まないと詩に目が行かない厄介な聞き方をする。
音楽だから・・・やっぱりメロディありきというか、「音」に自分が馴染まないとね、ダメなのね。(何となくZEPを思い出しちゃうのはおいらだけ?)
蘭丸の弾くソロも心地よくテンポもよく良い仕上がり。(偉そうね・・すみません)
「真夏のSEA」はイントロが某クルマメーカーのCMのメロディーがシンクロしちゃって何か妙な感じ。
KAI FIVEに近いノリとでも言おうか・・・女性コーラスが新鮮なイメージを受ける、テンポは良いね。
「STARS」は先に書いた通り自分の中でこのアルバム内でのベストチョイス!。
シングルのリミックスは元々聞いてた曲という意味もあり、新鮮味はどうしても無くて・・・オリジナルのテンポや内容が身についているだけあって上手く評価出来ない・・・ただ、松藤のボーカルがフューチャーされているのは感激。
メロディよりもボーカルが前面に出ているミックスも◎。
さて「VIOLET SKY」・・・・・・・・・うーん、カッコいい!さいこー。
何何・・Ichiro Tanaka・・・そうだよね、イチロー。ギターの感じ出ているものね、♪バイオレットの空の下〜の展開部はいいよねーライヴでやって欲しい。
先行してラジオなどで流れてた「アナログ・レザー」。
歌詞の件で公式に発言あったんで慌ててもらった歌詞のコピーに目を通したんだけど、そうか・・うーん。今夜パーティだ・・・騒ごうぜ。
つーか、ずっとそばに居たつもりなんだが・・・(^_^;;;
「Jasmin again」はHIGHWAY25に収録された松藤ボーカルの歌詞を差し替えたリテイクバージョンとでも言おうか・・・甲斐のボーカルバージョン。
歌詞の「逢いてェなお前に、ものスゴク逢いてぇな」が呪文のように聞こえるというか、すごく印象的な歌いまわしに感動してしまった。
曲調的には松藤テイクが馴染みなんだけどメロディの良さに絶妙な歌詞がさらにノッタという感じでしょうか・・・。

正直言ってリユニオン後のアルバムについては怖いものも感じていた。
今までの自分の持ってるバンドのイメージがどう継承されて、いや壊されていくのか見えないからだ。
でも、ある面裏切られ、ある面ではすぐにでも馴染んでしまう・・・そして、それが今のバンドの姿としっかりと入り込めてしまうこの感覚。
ソロ期には無かった安定感はそこにあるのだと思う・・・バンドという存在は演奏のヘタウマの話じゃなく、そこに潜む空気にあるんだ。
今度のツアーは残念ながらアルバムツアーというワケではないが、定番をごっそり外して中盤で一気にアルバム全曲展開!というのもやって欲しいよね。(ソロ期でBAY NK HALLで体験したように・・・)

DO YOU BEAT?



◎ トレーラーハウスで-[Dec.10.1999]
Big Night
  1. トレーラーハウスで
  2. 安奈'99(Millennium Eve MIX)
  3. トレーラーハウスで(TV MIX)
  4. 安奈'99(TV MIX)

2000年を目前とした1999年12月に甲斐バンドは突如息を吹き返した。
厳密に言うと11月の甲斐よしひろ飛天ライヴによる甲斐バンド復活だが、今まで関連の無かったeast west Japanよりのリリースで皆面食らった。
新曲「トレーラー・ハウスで」はその飛天で披露され幾つかのラジオ・オンエアを通し今ここに白日の下に発表された。
この曲にかつての甲斐バンドを見ることは出来ない、それは96年の「ティーンエイジ・ラスト」を聴いた時点で「現時点の甲斐バンド」として認識すべきが明確になっていたハズであるからで、過去の「匂い」を求めるなら新曲は要らない訳だ。
飛天のステージで既に耳に残ってしまった「誰にも見ることなどできない、2人だけのだけの夢を見るんだ」がこうやって落ち着いて聞く事が出来て、あの日の出来事が夢でなかった事へとまたバンドに出会えた事への感謝に今胸は一杯である。
カップリングの「安奈」はサブ?タイトルに「’99」と付きさらに「Millennium eve mix」と洒落こんでいる。
新しい展開への幕開けはTKとではなく、甲斐バンドで・・という事になるのかもしれない。
何となく可愛らしいような新ロゴには小さく「1999〜」と添えられている。
この「これから」の意味する事は??・・・・。
TV番組でのエンディングテーマに決定している新曲はこれから僕らに何をもたらしてくれるのだろう・・・。
じっくりとその育ち具合を見ていようではないか・・・。


◎ 白いブランケット-[Feb.23.2000]
白いブランケット
  1. 白いブランケット
  2. ラヴ・マイナス・ゼロ2000
  3. 白いブランケット(HAPPY MONDAY MIX)
  4. 白いブランケット(TV MIX)

どうも悪いクセで聞く曲を以前の何かに当てはめて「何風」って考えるような気がしてる。
そう、この「白いブランケット」を以前の甲斐バンドの「何か」に当てはめようというのは滑稽な話だ。
この甲斐バンドはまさしく今の甲斐バンドなのであるから・・・。
しかし、過去のバンドのイメージを探してしまうというのも無理からぬ話なんだけど、そこに当てはまらない時が厄介だ。
過去の「何か」に似てさえいればバンドのインスピレーションが沸いてくる・・・そうでない場合は「こんなの甲斐バンドじゃない」って言うのかもしれない。
ま、この話題は復活するたびのシングル、新曲で出る事だろうからほおっておこう。
さて、この新曲・・アコースティックセットでいい味出そうなナンバーというか心地よい。
♪あぁ、真っ白なブラぁぁンケぇット・・でイキナリ始まるアレンジも意表をついてていいかもしれない。
ちょっと演歌調っていうか♪今までみた一番悲しい〜の件はどこかで聴いたコトあるようなメロディであるが、何かは判らない。
そこのメロディラインはちょっと渋めなんですが、他の流れは好きなメロディと自分では言える。
どうせ、すぐに歌ってしまうんだけどね・・なんだかんだ言ってても・・・僕みたいなファンはそういうもんかもしれません。(^_^;;
HAPPY MONDAY MIXの方が聞きやすいって感じもしないでもなし・・・。
またカップリングは「ラヴ・マイナス・ゼロ2000」で正直言ってカップリングで昔のニューミックスやアレンジメントなもんを持ってくるよりも新曲を詰めて欲しいんだよね。
アルバム出るまでのボーナスって思えばそれで嬉しいんだけど、アルバムにまでアルバムテイクとか言って入ってたらちょっと悲しい。
メロディはアコギなテイクでライヴでやるならこのテイクもありだなって思った。
自分的にはPARTYのエンディングを飾ったあのアレンジがベストテイクだし、ライヴでもあれで聞きたいって意識は体の奥の方である。
ROCKUMENTでしっとり聞く用テイクってコトで・・・。
まとまりのない文ですんまそん。


◎ 甘いkissをしようぜ-[Jul.26.2000]
甘いkissをしようぜ
  1. 甘いkissをしてくれ
  2. 悲しき愛奴-Live From 1996.7.24 Before The Big Night
  3. 甘いkissをしてくれ(DUET VERSION)
  4. 甘いkissをしてくれ(TV MIX)

帯にあるように甲斐バンド再始動シングル三部作のラストを飾るのは外部より詞を(前田たかひろ氏)、そしてメロディメーカーに松藤を採用。
ほろ苦い雰囲気のラヴ・ソングに仕上がっている。
カップリングは'96/7/24-Before the BIG NIGHTのライヴテイク、「悲しい愛奴」とタイトル曲のDUET VERSIONで松藤と甲斐でヴォーカルを分け合ってのテイクだ。(TV MIX[カラオケ]はもうお約束なんで割愛)
ファーストトラックもバックにハーモニーのベストパートナーである松藤の優しい声が甲斐の骨太ではあるが、切ない声に温かみを添えている。
特筆はDUET VERSIONの松藤のテイク・・・・この感覚はやっぱり松藤のメロディラインのなせる業か・・・。
ソロアルバム「Plim」で見せた繊細で染み入るヴォーカルはここでも健在である。
松藤の作る曲はやはり彼に歌ってもらうととたんに世界が広がるって感じか・・・いや、甲斐のテイクが悪いのではない・・・。
「ビューティフル・エネルギー」「レイニー・ドライヴ」などでも松藤のヴォーカル・バージョンを先に聞いた上での甲斐バージョンはこの上ない「贅沢」って感じで、同じ曲を2倍、いやそれ以上の「味」を出してくれている。
今回もそういう感じなのだ・・・。
交互に聴いてみるが贅沢なことにどっちのテイクも甲乙つけ難いんだな、これが・・・この幸せもの。
心境によって聞き分けられるテイクかもしれないし、味付けの妙をたっぷりと味わいながら聞き込むのもいい、さらっと流して耳に残る♪甘いkiss というフレーズに何とも言えない刹那さのような感覚に揺れるのもいいかもしれない。
とにかく甲斐バンド・ラヴソング・リストの新たな1曲が刻まれた訳だ・・・

さて、三部作を聴き終えてアルバムの方向性が見えてくるか・・・というと・・・まだまだ予想だに出来ないと思っている。

しかし、何でこのパワステでやったBefore Big Nightは知らなかったんだろう?どういうライヴだったんだ??


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