その時僕らは確かに ”偉大なる夜”に抱かれた |
驚いたことに1曲を除いて全曲収録の作品となっている。 その1曲である「ポップコーンをほおばって」も博多で行われたゲリラライヴでのシーンとして挿入されている。 これはこれでバンドゆかりの地としてのライヴシーンは貴重であるし、その場に居合わせえるコトが土台無理な話だった訳で、こうしてビデオとして公開してもらえるだけでも有難い。 蘇ったバンドが演奏するは先に発表されたリユニオンアルバム「BIG NIGHT」にセレクトされた甲斐バンド・クラッシックスの数々であり、現代のテイストもちょっぴり加えてあったり、発展的なアレンジで演奏されてたりと、曲はまた新たな息吹を起こし始めているかのようだった。 アルバム同様気に入って聞き込んだのが松藤歌う「一日の終わり」だった。 ステージではセンターマイクにアコギを抱え軽くスウィングしながら歌う「今の、一日の終わり」に聞きほれずにはいられなかった。 そこにかかる甲斐のコーラスとあいまって「さすが甲斐バンド」と狂喜・熱狂・・・とまではいかないまでも、続々押し寄せる感動の嵐の中で漂っていた。 また、甲斐自身も自然と微笑んでいるシーンが多く、やはりバンドの連帯感というかその場の雰囲気が古来の仲間だと変わってしまうのだなと感じざる得なかった。 「一世紀前のセックスシンボル」に歌われる女性は進化したが、甲斐バンドも10年を経て新しい姿というか「今でも変わらない熱い血」を見せ付けるかのような出来事だった。 随所に見せるバンド時代のステージのキメ所だが、それぞれがバッチリ決まって見ていて安心感がある。 やっぱり、武道館でミラーボールが回らなければウソなのである・・・・・・。 そんな「偉大なる夜」に居合わせビデオで再現されているのは貴重で、嬉しい。 ただ、この夜のステージはBS(WOWOW)で生中継されているので、カメラのスイッチングやモロモロの編集を除いては完全版というに相応しいソースとして、この録画テープに軍配があがるか・・・。 そこでは編集しきれない「生」が残っているハズだ。 |