Special Live Report
ZeppTokyo
Kai Yoshihiro Highway 25 "UP"
Live at Zepp Tokyo


以前にお台場に来た頃はまだ観覧車は断片的に作られていく過程であったのに、何時の間にか出来てしまってたんだね。
そんな観覧車を頭に載せたパレットタウンにZepp Tokyoはあった。
築地で寿司を堪能した後駐車場がどこにあるかも判っていない僕らは取りあえず3時台にはお台場に行かねばと駆けつけた。
どこにあるんかいな?と観覧車を目印にぐるりと一回り・・・あったありました!何とも格好のよい建物。
何事もなく駐車場にクルマを入れるが何だかよく判らない場所である・・・。
取りあえず会場を見てみっか・・というコトでぐるりとその辺を見て廻る。
こんな感じ
会場正面には何人かのダフ屋もおりライヴ前の雰囲気が多少なりともあったが、まだそれ程人が集まる時間ではなさそうで閑散としている。
盛り上がっているのは観覧車に乗る為の異常な程の行列だった・・・
(こんなまだ明るい時間帯にグルグル廻ってもあんまり楽しくなさそう・・)
ま、そんなこんなで僕らは先ほどクルマから眺めた建物の裏側に出てみた。
クルマで見た側は事務所スペースのようで何だかさっぱりな空間。
それでも何とはなしに先ほど見た壁にあるロゴ?を写してみたりもする・・・
駐車スペースには中継車も来ていて「やるぞ、やるぞ・・」とライヴ前特有のワクワク感が沸き起こってきた。
この日はなぜかかみさんも期待しているようでそれが席位置によるものなのか、ただ何となくなのかは判らなかったが自分も期待している何かが胸の内にあるのは確かだった。
空に切り取られた観覧車 気持ちはまだ急いでいなかったのでそのままブラつくコトにしたが、空を見上げると建物に切り取られてポッカリ浮かぶ観覧車がそこにはあった。
こんなトコにこんなのあって・・なんだか不思議。

隣はトヨタのショールームみたいで色々面白そうでもあったのだけど、それ程集中して何かやれる雰囲気でも状況でもなかったのでシュミレータの事故状況を見た後上へ登りアミューズメント施設の方に行ってみた。
相変わらず観覧車の待ち人は盛況で「こりゃ乗れないじゃん」とか横目で見ながら建物に入り結局僕らはカラオケしてたのであった。
歌い出しは♪あなたに抱かれるのは今夜限りね・・・・。
これからライヴだっちゅーに暢気な夫婦である。
結局開場した後の5時半に降りて行ってソツなく入場。
そこで繰り広げられていたのは今度のボックスセットの予約!!、どうしよっかなーって思ったけど余計なお金は会場外のロッカーの中に置いて来てしまったので、焦る気持ちもありながらそのまま後にする。
グッズを見るも好みのモノがないので買わずにいざ席へ・・・・ 赤丸のトコが僕らの席 開演もまだ先っぽいなーと思いつつも席につき今夜の展望などかみさんと話はじめる・・・・。
ただ過大な期待は失望感も大きいのであまりその期待を大きく持つのはやめようと思っている自分がいる。
目の前にはパーフェクTVの生中継で使うカメラやクルー達がおり、ようやくライヴの様相を感じ始めていた。
ステージセットは相変わらずシンプルだが左にパーカッションセットが鎮座している。
何となく期待出来る予感がしたのはこのパーカッションを見てからだろう・・・。

会場にはフリード・ウッド・マックなど(だよな?)が流され心地よい曲に身を任せていると、場内アナウンスが行われカメラクルー達も定位置につきいよいよスタートだ!!
ちょっと仰々しいとは思うけど「2001年宇宙の旅」で知られる曲が流れ、あぁ、キューブリックも死んでしまったな・・・とか思いつつも皆もそろそろ腰を上げている・・・

  • 安奈
  • 無法者の愛
  • KI-RA-ME-I-TE
  • ナイト・ウエイブ
  • 電光石火BABY
  • ダイナマイトが150屯
  • 嵐の季節
  • BLUE LETTER
  • レイン
  • 荒野をくだって
  • イエロー・キャブ
  • 風の中の火のように
  • 翼あるもの
  • 漂泊者(アウトロー)
  • Tonight I need your kiss
    - ENCORE I -
  • きんぽうげ
  • HERO
    - ENCORE II -
  • against the wind

こんな髪型なのね メッケンらが現れいよいよ甲斐も登場!!あ、ライオン丸・・・。タテガミ??
話には聞いていたけど「化粧」もしてるぞ、おいおい・・・ビジュアル系か?・・と唖然としながらも容赦せず始まったオープニングナンバー「安奈」・・・・・・・・・・・言葉が出ない・・・。
まぁ、アコースティック・テイクより毛色が変わっていいが・・・もう、季節も季節だし、もういいやーって風にドンヨリしてしまった。
個人的な意見なんで気にいった方も、聞き流している方もいるとは思うがドンヨリである・・・、しょうがない、自分の中ではオープニングを飾る曲ではないという事だ。
どうも甲斐バンドの曲だと「あぁ、またか・・」となるケースがここ数年多いですね、やっぱし。
嫌いな訳じゃないし個々では好きなんですけど「なんでココで演る必要があるのか??」という疑問が多い訳ですね。
それにしても曲のリズムと甲斐のステップは・・・・・・・・・歌詞もだいぶ間違えているし・・・・
さて、このままいっちまうのかぁぁぁ・・と思いつつ次の曲が流れた時は泣きそうになったりもするフクザツな男35歳だったりもします・・・「無法者の愛」あぁ、いい歌だ。
この曲をオープニングにしてもよかったのではないかと・・・残念半分、いまの気持ち良さ半分・・いや、残念なのは消えてしまっていた・・・もう、ライブに馴染んでいる自分。
甲斐は相変わらず丈が長いジャケットを羽織っているがどうもカッコ悪い・・・髪形のせいもあって頭デッカチのバランスの悪いスタイルになっていると思うのだけど、皆にはどう映ったのだろうか???
スーツにタンクトップっていうイデタチの方が何となく好きなんだけどね、歌を聴きたい訳で姿形まで僕はとやかく言うつもりはありません・・・言ってるじゃん。。。m(_ _)m
なかなか、いいぞ! ドラムのスティックのカウントで始まった、「KI-RA-ME-I-TE」はようやくちゃんと聞いたかなって感じ・・・。
そうは言ってもサビのメロはキャッチーで覚えやすいと思うのね、いいよ、コレ。
曲の乗った歌詞は小室の真骨頂ではあるけど、前2作とは違って耳に残るのねコレ。
擬音っていうか「ディンドン・ディドンドン・・」というトコはうまく曲に乗ってるっていうかね・・好きです。
こうして聞くと小室サウンドである訳だけど、もう「甲斐」として消化しているよね。
肝心の甲斐の歌で言うとたまにフラットしたりしてるが・・・そういうトコあってのライヴだから、許そう、許してあげよう。
なーぃうぇー ♪ナーィトウィー・・・ナーィトウィー・・みたいなシーケンサー使っているのか何だかよく判らない中途半端なコーラスで始まった「ナイト・ウエイヴ」
やはり、名曲・・・・・・どうしてもPARTYのオープニングを想い浮かべるし途中のギターソロも一郎〜大森へと流れるように繋がるギターの音を想像しちゃうんだよね。
間奏でパーカッションとドラムのトコがあったんだけど心地よい・・・こういう音はよく馴染む。
ラィティングも楽しく始まった「電光石火BABY」・・・実に久しぶりな感じがするがこういう曲はやれよなー!と甲斐に言いたい。
タイトルは何となく赤面モノなのだけどね。
ストレートライフ・ツアーでやった時「これからリアクションがついていく」みたいなね、話があったんだけど・・・結局ソロ以降の曲において「翼あるもの」の♪明日はどこにいこうー!だとか「漂泊者」の♪一人ぼっちじゃぁー!みたいなトコのリアクションは作られてないのね・・・ちょっと寂しいっていうか・・・。
甲斐よ!ちゃんとこういう曲をライヴの定番としなかったからだぜ・・・・
どうしてこうなるのか・・・「ダイナマイトが150屯」
よくこの曲で音を「見失う」事多いようなそんな気がする・・・
ま、寸前の音もね何か大きくなってきたなーとかジュルジュル聞こえるぞとか思ってたんだけど、モニターからの音を拾い難くなってたんじゃないかなぁ、といつも思う・・・こういう場合。
ライヴ映えする曲だけにこうやって外しちゃうのは勿体ないし残念だね・・・結局PAエンジニアの手腕次第なのかもしれないけれど、いくら調整しても客が入っていない時と入った後の状況は変わるものね・・・・難しいトコっすね。
でも、マイクスタンドさばきはバッチリ決まってたよな。
ちょっとディストーションが掛かりすぎな感じのギターで始まった「嵐の季節」、しかし拳を握りしめて天にかざすオーディエンスの少ない事よ・・・(T-T)。
それとマイクを向けられてもサビがめちゃくちゃ気弱に歌うんだよな、皆。
"♪コートの襟を立て"は"じっと風をやり過ごせ"だし"♪みんな拳を握り締め"は"じっと雨をやり過ごせ"なんだよ。
コートの襟を立てて雨をやり過ごす訳ないじゃん・・・・(^_^;;;、せっかくライヴに来てお気に入りの曲がかかったのなら大きい声で歌えよ・・・(これは「破れたハート〜」も同じだよな・・うん)

ここでちょっとMC入ってツアーの説明みたいな話だったような・・。
んでもって"UP"という意味をファンクラブの会報にあった「アップアップのUP」と言うんじゃないかとハラハラさせられましたが、そういうサブイ事はなかった。
話はボックスセットの話まで言及され「バス通り」「ポップコーン」等のテイク違いなど興味深い話が聞かれた。
こういう裏話っていうかこぼれ話が解説としてボックスセットについているとうれしいよなぁ。
ちょうどオリンピック・サッカーのアジア第1次予選の日本ラウンドがあった日で、しきりに試合状況を気にしていたが結果的には勝って最終予選進出を決めたのだったね。
長いMCの後「ボックスセットにも入ってる」と紹介された曲は「ブルー・レター」でした。
ここはサービスで「時の過ぎゆくままに」とかやってほしいもんだがね、ちょっと無理か・・・。
いつもハープを吹く甲斐を見て「あぁ、あんなに吹けたらば・・」とか思いつつ、「今度はステージに投げなかったな」と妙なところで関心していました。(でも、基本的に楽器は大事にして欲しいよなぁ・・・)
ステージは暗闇になり始まった「レイン」・・・
この曲もイメージがあってMidnight Express ツアー当時ゲスト参加していたスライダースの蘭丸の印象的なカッティングを耳で追いかけようとしてしまうのね。
あれはあれでアクが強いって思ってた時期もあったけど結局耳に残ってしまった。
そして思い出されるMZA有明・・・・今日も通ってきたけど無くなってしまったんだよね。
寒い日だったけどその日のライヴはとっても良かったのを僕らは覚えている。
かみさんが今でも「いいライヴ」というのはまさにそのMZA有明で見たライヴでそこで印象的だった曲がこの「レイン」だったんだよ、それには僕も同感!!
ちょっと気取って・・ ステージはまたも真っ暗になりシーケンサーで続く一定のリズムに歌い始めるは「荒野をくだって」・・・・
甲斐はインカムをつけ(なぜかベスト?も羽織って)表現豊かに静かにそして心を込めて歌った。
見せ方が始めての試みだったが、今回のライヴで強く印象に残ったシーンの1つであったと思う。
なんでそのジャケット?なの その余韻を残す間もなく激しいリズムで始まる「イエロー・キャブ」
リズムに合わせてフラッシュするライトがこれまたカッコよく、さすがだなー前島さん・・・とかよく知らんくせに感動する。
甲斐と言えば格好はそのままでインカムでさらに感情豊かに歌い上げている。
この曲では思い出されるのが神宮球場で行われたジャパン・エイドであり、そこでソロ活動のお披露目を行った際に演った曲の1つがこの「イエロー・キャブ」でまだアルバムも発表する前で相変わらずの甲斐節で見ていて熱いものを感じていた。
本来はホーンセクションが行う間奏部はジョージが見事にギターで再現していた、これには何か感動してた。
ライヴもどんどんノッてきたとこに力強いリズムで始まったのは・・・「渇いた街」??いや違う「風の中の火のように」だった。
いい曲だしノルんだけど、この曲よりも「ノーヴェンバー・レイン」だとか「四月の雪」だとかね、聞きたいFIVEの歌は一杯あるんだよ。
ステージではなぜか甲斐はマイクスタンドを客席に蹴り飛ばすのを見て実は気持ち良かったのが一気に醒めてしまった。
何かイラついていたんだろうか?それとも嬉しいあまりのパフォーマンス?どっちでも構わないけど気持ちいいもんじゃない。

そんな後味悪い感じもしながらドラム、パーカッションでリズムを練り上げ決めた「翼あるもの」
初めて甲斐バンドを見た時のパーカッションに埋もれるような、リズムの中に始まったこの曲を思い出しながらも、記憶よりさらに深く曲にのめり込んでいった。
間違いなく今日のライヴのベストテイクだったと思う。
ベストテイクになるものが最近の曲ではなくバンドの歌であるところが若干寂しい気もするのだが・・・。
パーカションがスポットを浴びソロに入る・・・
♪ひとりぼっちじゃぁぁぁぁ しばらくその心地よいリズムに身をゆだねているとドラムが加わりさらに「うねり」を持って重厚なリズムに仕上げていく。
一瞬「嵐を呼ぶ男」かな・・・と思わんばかりのバトルが繰り広げられ・・・いや、そう感じる自分も古いなぁと苦笑しながらも・・始まったのは「漂泊者」だった。ちょっと意外。
力強いギターサウンドはオリジナルに近く一時期やたら軽い感じがしたバージョンとはうって変わった重くうねりのあるテイクで僕は好きだ。
ソロの後振り返ったジョージのギターのネックが甲斐に直撃、甲斐はジョージを軽くこずいてそのまま歌い、ジョージはドラムの方まで下がって笑っていた。
一本調子のモールス信号みたいなSEで始まる「Tonight I need your kiss」
ここに持ってくるのはやっぱ「100万$ナイト」だよなーとバンドの歌だけど思ってしまうのね、ここまで盛り上がってきた過程を追っかけちゃうと。
何となくここでミディアムテンポの曲で締めるのは・・と、ね。
まぁ、曲自体は嫌いじゃないんだけど、エンディングのSEで締めるのはちょっと寂しい気もする・・・。
ここで客席を見てみるともう殆ど座っている・・・・・。甲斐と叫ぶでもなく、拍手する訳でもなく・・・映画のインターミッションみたいな休憩しちゃってる。
そんなボルテージの低いライヴではないように思えたが、よく言われるテンションの低さはこういうトコで見て取れちゃうかなと思えた。
散々バンドの曲云々と言っていた自分でさえずっと立ちっぱなしで拍手を贈っていたのだから・・この差はびっくり。
このTシャツは24hTVみたいねしばしの甲斐コールの後メンバーが出てきてメンバー紹介!
アンコールの1発目はカウベルも嬉しい「きんぽうげ」、やっぱり、このオープニングは最高!!。
しかし、甲斐はいつのもようにマイクスタンドをひと蹴りして歌い出したが一瞬間に合わず・・・
この「きんぽうげ」は変なアレンジをしないでこのまま演っていって欲しい曲ではある。
その勢いをかって突き進むステージでは「HERO」が始まった。
勢いがあって元気なテイクでいいんだけど、この辺はセットリストは練り直して欲しい気がする。
なんで「CRY」とかね、突き刺さるような曲をやらないんだろう・・・。
ソロに至っては掘り下げる事「ストレート・ライフ」だもんな。
バンドの曲も結局今までのツアーで演っている曲ばかりで真新しい曲のイメージが無いよ。
生で見る、聴く事に勝るものはないけれど内容が同じでは・・・・
僕は各時代でもそれぞれの代表曲っていうかシングル曲以外にアルバムを象徴するような名曲があると思っている。
ソロ以降の曲については売れセンの曲ばかりしか目が向かないのはちょっと考え直してもらいたいです。
ただ、今回はそういう気持ちは実は薄れていて25周年という記念ライヴの意味合いが強いと思うので、セットリストもバンド主体になってしまうのや、ヒット曲的なものになってしまうのは否めないっすね。
このHighway25が完結した後のライヴは甲斐の全ての選択肢から出していってもらいたいと願わずにいられない。
いい曲よ、アゲインスト いったん引っ込んだメンバーが再度出てきて最後のアンコール、でやったのが「against the wind」。 この"UP"ツアーの前半では演奏されなかったリリース前の曲である。
小室とのコラボレーション第4弾にあたるこの曲の印象的なメロディに、ジーンとくる歌詞に、じっと聞き入った。
(中継されたライヴ音源を元に歌詞を起こしてみました、完全ではありませんが参考にどうぞ!)
この曲でこの夜のステージが終わった事はとても嬉しかったし、感動しました。
以前に「スウィート・スムース・ステイトメント」をライヴで初めて披露してくれた時にも似た感覚である。
これまでのTKコラボ3曲とは違った暖かい曲って感じがする。
6時過ぎに始まってまだまだ宵の口8時を回った頃だったが実に満足したライヴだったので幸せな気分のまま♪アゲインスト・ウィン〜とおぼえたての歌詞を巡り巡らせながらレインボーブリッジを通って帰っていったのでした。

かなり熱い感じで書いているレビューでしたが、今更ながらに読んで「ここはもういいか・・・」という所は編集しました。
このライヴはとても良かった記憶があります・・・[Edited:2017/12]
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