1976 - 1977

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KISSに出会った時期は中学生だった頃で、巷に流れる "Detroit Rock City:デトロイト・ロック・シティ","Shout It Out Loud:狂気の叫び","Flaming Youth:燃えたぎる血気" でKISSを知りました。
でもあんな風なメイクをしているバンドとは全然想像もしておりませんでした。
そのうちエアロスミス、クィーンと共によく耳にする様になったと思ったら来日するというのです。
なぜここまで好きになったかがよく思い出せないのですが、来日前にどんどん引き込まれて当時としては、なかなか買えない値段でしたが "The Originals:地獄の全貌" に触手が伸びたのでした。
それが来日記念盤であったのも原因のひとつですけれど・・・昔から「限定盤」とか「記念盤」とかに弱いのですねぇ、今も変わっていません・・・・(笑)
そして買ってみたら中身は "KISS:地獄からの使者","Hotter Than Hell:地獄のさけび","Dressed To Kill:地獄への接吻"のセット物ではないですか・・・・ちょっと自分に腹が立ちました・・ジャケットもよくみるとアルバム "KISS" の合成だったし・・・。
しかしこのアルバムには特典(これが泣かせる)でブックレット、KISS ARMYステッカー、カードが入っていました。
カードが自分で切るのですけれど・・。
ステッカーは勿体なくって使っていません・・・そのうちステッカーとして貼れなくなっちゃうんじゃないでしょうか(笑)どちらにせよ、この後に続くKISSオマケ嵐に感動せずにいられません。
しかしこのアルバムには巷で流れ始めた "Hard Luck Woman:ハード・ラック・ウーマン" が入っているハズもありません。
限定版で買い逃すといけないと思ってコレを買ったのですから・・・
当然の事の様に "Rock And Roll Over:地獄のロックファイアー" にも触手が伸び買ってしまいました、こずかい少ないのに・・。
しかし、これはいい!!、コミカルなイラストのジャケットとは裏腹に「ぎんざNOW」などのテレビで流れるプロモフィルムで見た"I Want You:いかすぜあの娘"(どんな娘じゃ??)や "Love'em And Leave'em:愛の絶叫" を映像無しで聞いてもぶっ飛んでしまう程のパワーを感じました。
まさにカウンターを食らったって感じで、KOされました。
いまだにこのアルバムは好きです、それも何故か "Mr.Speed:激烈!ミスタースピード"(映画:"SPEED"のサントラにも入っていますが、本編では使用されていません)が大好きだったりします。
そうこうしているうちにKISSは来日寸前!!チケットなんざ売り切れって話でまったく話になりません。(T_T)
この年のライヴは見に行けなかったのですが、その後同級生だった女の子にパンフレット4月2日のチケットを譲ってもらえて現在では宝物になっています。
そうこうしてたら天下のNHKで武道館のライヴを放送するっていうじゃないですか!!そうです、いまでは伝説にさえなろうとしている(なっている?)「ヤング・ミュージック・ショー」です!!(Bootleg でもこのソースは有名ですね)
放送当日、まるで小僧だった僕はテレビの前に陣取って部屋を暗くし武道館にいるかの様な雰囲気を作りだし、カメラを持って(当時ビデオなんざなかったもので・・・)スピーカの前にモノラル・カセットレコーダーを置いて、咳払いもせすじっと見入りながらもジーンが火を吹きゃパシャ!おー・・血を垂らせばパシャ!!うわぁーとやっておりました・・・涙ぐましいですね・・・・・(笑)
この時に使ったのはオモチャみたいなカメラでさらにモノクロのフィルムだったという・・・なかなか泣かせる。
(再放送もあってその時はカラーが使える?カメラでしたが結果は散々なモノでした・・・)
それでもこの番組は僕をKISSにノメリ込ませるに十分な要素をたくさん含んでいました。
アリーナではしっかり座っている観客が今となっては「妙」ですが、当時のロックコンサートはスタンディング不可だった様に思います。
翌年にはレインボーの札幌公演で死傷者を出す不幸な出来事もあってロック受難な時代であったような気がします。
音楽系雑誌はこぞってKISS、AEROSMITH を取上げて特集本がいくつも発行されました。
さて来日の興奮も収まらないままにアルバム "Love Gun:ラヴ・ガン" も発売され、更なる勢いもありましたが個人的に気になるのは当初発売予定だった、77年日本公演ライヴ盤 "Rock'n'Roll Party In Tokyo" が結局お蔵入りして "Alive II:アライヴII"が発表された事です。
せっかくエディ・クレイマーも来日して録音してたというのに・・・。
その録音したテイクは"AliveII"の中にしっかり使われている様に思えますが・・・・("Beth" なんざ「きゃぁ〜」とか聞こえていますものね・・・)
仕方がないんで西新宿の海賊盤専門の店に行って4月1日のブート "MAMA WEER ALL CRAZEE NOW/KISS ON JAPAN TOUR 1977"を買ってきました。
LP1枚なのにMCはカットしてあるもののライヴの全曲が収録されていて結構いいものかもしれません。
僕の中では"Alive II"は納得の出来るモノではなかったですが、新曲が5曲入って "Alive !:アライヴ" とダブリなし!!みたいな売り文句に惑わされながら、ちゃんと買ってしまっています。
でもコンサートの雰囲気がイマイチでライヴベスト盤的色合いが濃いモノになってますね。
同時期に同じ店で "DESTROYS ANAHEIM","PART2" を買いましたがこちらの音の良さに感激しながらも、海賊盤を買って「悪い事をした」様な変な気分であったと記憶しています。
またこの頃にKISSはマーベルコミックから「KISSコミック」を発売しました。
話題になったのは赤インクの中に4人の血液を混ぜるという事だったのですが中々手に入らないのかなぁと思っていた所、当時のミュージック・ライフ誌のプレゼントであったのでハガキを出したら見事当選しまして所蔵しております・・が、アメリカの雑誌は紙質が悪く折り目で表紙は切れてしまいました。
どうやって修繕したら良いものか・・・
めまぐるしい1年ですが、そうこうしている内に78年の再来日も決定し今度はチケットを買うぞ!!とばかりの意気込んではいましたが、発売日それも営業時間の10時に店に出向くという情けない行動を当然の様に取った僕は、池袋・東武デパート内の「チケットビューロー」に着くなり血の気が引いたのでした・・・そこには長蛇の列!列!列!!・・・・。
せっかく地下からエスカレータを走って上ったのに・・・・・・・・・それも開店と同時に・・・・・あぁ、情けない。
気を取り直して列を辿っていくと店外の階段に出てまして最後尾にならんだら、係員が「買えるか判りませんよ・・」と地獄の囁きをしまして泣きそうになりました・・・・・・。
でも何とか3月29日の武道館を手にする事が出来たのでした。
(78年は武道館のみの公演スケジュールだった)

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