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DISC ONE
Act One []
- DEUCE
(4'14")[Simmons]
- STRUTTER
(3'22")[Simmons/Stanley]
- LET ME GO,ROCK AND ROLL
(6'09")[Stanley/Simmons]
- LICK IT UP
(5'13")[Stanley/Vincent]
- CALLING DR. LOVE
(3'30")[Stanley]
- PSYCHO CIRCUS
(5'13")[Stanley]
Act Two [ with The Melbourne Symphoney Ensemble]
- BETH
(3'41")[Criss/Penridge/Ezrin]
- FOREVER
(3'50")[Stanley/Bolton]
- GOIN' BLIND
(3'38")[Simmons/Coronel]
- SURE KNOW SOMETHING
(4'21")[Stanley/Bolton]
- SHANDI
(3'39")[Stanley/Poncia]
DISC TWO
Act Three [ with The Melbourne Symphoney Orchestra]
- DETROIT ROCK CITY
(4'49")[Stanley/Ezrin]
- KING OF THE NIGHT TIME WORLD
(3'31")[Fowley/Anthony/Stanley/Ezlin]
- DO YOU LOVE ME
(4'10")[Fowley/Stanley/Ezlin]
- SHOUT IT OUT LOUD
(4'10")[Stanley/Simmons/Ezrin]
- GOD OF THUNDER
(4'27")[Stanley]
- LOVE GUN
(4'25")[Stanley]
- BLAC DIAMOND
(7'11")[Stanley]
- GREAT EXPECTATIONS
(4'20")[Simmons/Ezlin]
- I WAS MADE FOR LOVIN' YOU
(5'00")[Stanley/Poncia/Child]
- ROCK AND ROLL ALL NITE
(7'21")[Simmons/Stanley]
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Paul Stanley/Gene Simmons/Tommy Thayer/Peter Criss
Conductor:David Campbell
The Melbourne Symphoney Orchestra/The Melbourne Symphoney Ensemble/The Australian Children's Choir
Produced by MARK OPITZ
Recorded live at Australia's Telstra Dome
Sanctuary SANDLI95
Release: 2003/7/22
RIAA:●2003/7
Kob's Recommended:★★★☆
[Notes]
Your Presence Is Requested
KISS史上で由緒あるアルバム「ALIVE」シリーズの第4弾は、巷で言われていたあのライヴではなく、何とオーケストラを従えて行ったシンフォニック・ライヴだった。
2003年2月28日、オーストラリアTelstra Domeで一公演のみ、まだ記憶に新しい日本公演の直前に行われたスペシャルライブのものである。
収録曲は当日のセットリストそのまま(順番も)で、Act One,Two,Threeのくくりも同じようにクレジットされている。(Disc Two-8"GREAT EXPECTATIONS"からの3曲が一応アンンコール・セットになっている。
当日その場に居たわけじゃないので実際とどうこうというハナシが出来ないのは残念ではあるが、ドームの広さを感じさせるエコーや歓声がライヴ感を出している。
音の好みは分かれるかもしれないが、これはこれで臨場感とオーケストラとの共演という部分を含めても、面白い音質のようにも思える。
さて気分はオーストラリア(?)でDisc Oneから・・・
オープニングSE/MCは聞きなれたもので始まる"Deuce"からの6曲はKISSメンバーだけによる通常セット。
それだけに前述のエコー感以外差ほど今まで耳にしている音やライヴでの構成と違和感がない。
特筆するとすれば2003年の日本公演でもお披露目されたTommy Thayerのエースっぷりだろうか。
この音源聞いた後なら「エースが来ないなら行かない」という人の半分は「これだけギターがエースしているなら・・」と文句言わず武道館に足を運んだかもしれない・・そう思える程の完コピぶりで、この辺は自分達と同じ「KISSフリークの血」が流れるTommyならではであると言えるだろう。
日本公演でも露呈したPeterのドラムの単調さはここでも出ており、その辺のリズムは何となく物足りなさを感じてしまう。
これはかの銘盤"ALIVE!"と収録曲が被る点も影響しているのかもしれないが、唯一残念な感じだするのである。
がしかし、オリジナルKISSメンバーが現役で叩いていると思えば、「よく叩いたな」と褒めてあげるのがスジかもしれない・・・判断はお任せする。
相変わらずPaulは声量たっぷりKISS ClassicsからPsycho Circusまでソツなく歌い上げる。
"LETME GO〜"あたりを聞くとギターの粒立ちが良く聞こえるので、個人的には嬉しかったりした。
・・・正直言ってこのAct Oneはソレほど語る部分が自分には無いので・・・Act Twoに話を進めよう。
(Act Oneがダメダメだというワケではない、エコーが強い部分があるものの紛れもない最新ライヴ音源なわけで、30周年を迎えようとするバンドの現在が聞けるという意味でも、"ALIVE!"との比較が出来るのも嬉しい事かもしれない)
さてAct Twoのオープニングは"Beth"からになるが、幾分スローテンポでオーケストラ(アンサンブル)ならではの味わい深い生演奏によるPeterの歌声は、カラオケナンバーを聞き飽きた我々には新鮮な感動を与えるシチュエーションではないだろうか?
これだったら「Beth聞きたいなー」と言えると思うんだが、アンコールの中埋め的なカラオケは実のところもう見たいとは思わないのであった・・・(^_^;;;
さて、次はワタシ自身の大好きな曲、感涙を呼ぶ曲と言えば"Forever"である。
先の日本公演同様キーは低く設定されて歌われるが、良い歌はどんな形でも良く聞こえてしまう・・そんな感じだ。
(でも今回の日本公演を見ていないファンは違和感あるだろうなー)
間奏はしっかりとアコースティックで弾かれ、これこそ「生で見たかった」と言えるまず一曲目なのです。
"Goin' Blind"も日本公演でやってくれ涙を誘われたんですが、このステージがあってこそだったんでしょう。アルバムに埋もれ地味だった曲もUnpluggedで陽の目を浴び(もっともオリジナルアルバムを聞いてた頃からの好きな歌だったけどね)こうして新しいアレンジで新しい息吹が吹き込まれ、世に出され後世に残されるのは意義のあることだろう。
Paulのカウントで始まり軽いハーモニックスを加えてスタートする"Sure Know Something"はやはりUnpluggedでも聞き込まれているだけあって、あまりこのアコースティックセットでも違和感を感じない。
耳慣れないぶん後ろのオーケストラが若干浮いて聞こえてしまう、か?・・・アンサンブル最後はこれまた名曲"Shandi"だ。
コーラスも心地良く流れるようなオーケストラが曲に奥行きと広がりを持たせている、お勧めのテイク。
このAct Twoはオーケストラに合わせ易い、いわばアコースティック向けな曲が並んでいるわけで、Unpluggedから一歩進んだ展開が聞かれる事だろう。
さて、問題のAct Threeである。
そもそもあのKISSがである、オーケストラと共演と聞いた時点で目が点になったものだった。
そしてイキナリの"Detroit Rock City"。これは多分目の前で見ないとKISS(ロック)とオーケストラの融合は100%楽しめないのかもしれない、音で聞こえるギミックが目の前にないだけでかなり損している感じがする。
これは9月に出るDVD/VIDEOを期待するしかなさそうである。
うまくフィードバックが掛かっていなさそうなイントロで始まる"King Of The Night Time World"は行進曲のような、勇ましい感じをより強くなっていい感じだ。
デトよりも違和感なくすんなり聞ける仕上がりではないだろうか・・・(そもそもデトは聞き倒して、自分も弾くし馴染みすぎてスタイルが確立してしまっているので、ちょっとした事でも違和感に繋がるんだろうなと思う)
「オーケストラセットでもやるのか?」って感じの"Do You Love Me"だが、いざ曲が始まってみると厚みが増してイントロ時の不安(?)が嘘のような仕上がりだ・・・これはちょっとした嬉しい誤算かもしれない。(自分比)
その反動を買ってかイントロでコケたのが"Shout It Out Loud"だった・・・。
何だか口で「しゃーり、しゃーり、しゃりらうらうー」って言ってるのと同じに聞こえる(バックのオーケストラ)。それでも演奏が進むと壮大な感じに聞こえてしまうから不思議である。
重くヘヴィな曲は難しいかとは思うが、こういうポップスライクな曲はオーケストラも一つの楽器として、溶け込んでしまうのだなと実感。結局悪くないと思えた。
また、オーケストラを前にしても「やっちまったか」の"God Of Thunder"はどう聞かせてくれるのかと思ったら、ギターの煽りが入ってなかなか面白いアレンジだと思った。
逆にそういうポイント的なサポートであった為に、オーケストラ特異な雰囲気が影を潜めてしまったか・・・全体的なまとまりはナイスです。
"Love Gun"イントロからギターとオーケストラがシンクロして、何だか違う曲とでもいいましょうか特別なモノのように聞こえました。それはヘンという事でなく、原曲の勇ましさがさらに増した感じとでもいいましょうか・・・。
この時のPaulターザンは移動距離が凄く長く(広いからか・・)凄いスピードでサブステージまで移動してたそうです・・・それも見たかったですね。
ソロでギターが上り詰めるフレーズ、エンディングのシャッフル部は緊張感があってナイスです。
そして"Black Diamond"で一旦ステージを去って、今度は少年少女合唱団が並ぶ例の曲のスタートだ。
ちょっとGeneの声に元気が感じられないが、"Great Expectaitions"はまさにこの日のこのステージの為にアルバムに納められていたような印象さえ覚える仕上がりだ。
そもそもKISSのこの曲を生で聴くことが出来ると誰が想像していただろう・・・それが今実現している瞬間なのだ、それを記録した音源を我々は幸せな事にも聞くことが出来る。
9月には映像もお目見えするワケだし細かいことはそのソースを待つが、KISS Symphoneyの一番の見せ場はこの曲だったであろうと確信した。素晴らしい。
テンションが一気に盛り上がった感のある中、個人的には下降気味になるセットリストな"I Was Made For Lovin' You"だ。
"ALIVE III"のテイクで息を吹き返した感のあるこの曲は、残念ながらこのテイクは自分の中では評価が増す事はない出来栄えとなった。(映像で見るとまた違った印象かもしれないけど)
さて、ミニライヴを3つ見たような錯覚を覚えつつ、定番中の定番である"Rock And Roll All Nite"で締めくくられる。
イントロ前のPaulのMCで声が一瞬スッと小さくなる時があるが、どうもこのあたりでマイクスタンドが下に向いてしまい、Paulが「俺のマイクスタンドにはバイアグラが必要だ」と言ったらしく、開場でもウケていたようだ。ミックスで誤魔化しているのかもしれない。
演奏が全開で何だかミージカル映画の華々しいエンディングを観て(聞いて)いるかのような錯覚を覚えるのは自分だけだろうか。 映像が無いといつもの曲で締めくくられる構成で、終わった後の感じ方が「ちょっと変わったライヴだったな」みたいないい意味の違和感が残らないのが残念な所と言えば言えなくも無い。
兎に角、やはりKISSは映像(ステージ)を見なくては語れないバンドだという事を改めて感じてしまったライヴ盤だと思った。
日本でもやってくれれば面白いのになぁ。2003年にスペシャルなライヴをやってくれたのだから、30th記念でこの再現をしても良いのではないだろうか?(無理だろうな)
次は映像だ・・・こうご期待なのだ。
[More infomation]
アライヴW〜地獄の交響曲
第1幕 キッス
- デュース
- ストラッター
- レット・ミー・ゴー・ロックン・ロール
- 地獄の回想
- 悪魔のドクター・ラヴ
- サイコ・サーカス
第2幕 キッス・ウィズ・ザ・メルボルン・シンフォニー・アンサンブル
- ベス
- フォーエヴァー
- ゴーイン・ブラインド
- シュア・ノウ・サムシング
- シャンディ
第3幕 キッス・ウィズ・ザ・メルボルン・シンフォニー・オーケストラ
- デトロイト・ロック・シティ
- 暗黒の帝王
- ドゥ・ユー・ラヴ・ミー
- 狂気の叫び
- 雷神
- ラヴ・ガン
- ブラック・ダイヤモンド
- 地獄の遺産
- ラヴィン・ユー・ベイビー
- ロックン・ロール・オール・ナイト
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Promotion Video
ALIVE IV THE DVD
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David Campbell
KISS SYMPHONEYでメルボルン・シンフォニー・オーケストラを従え指揮を担当。
1948年2月7日にトロントで生まれた、指揮の他、コンポーザー、アレンジャーもこなし、KISSの他名だたるアーチストとの活動キャリアを持つ。
演奏者とともどもメイクをして指揮台に立った。この時のメイクはDEMON。
KISSの楽曲のアレンジなどについて積極的に意見をジーンなどと取り交わし、壮大なシンフォニーの世界に観客およびCD/映像を見聞きしたARMYを引き込んだ功労者。
CDラベル面のデザイン/インナージャケ裏
今回のアルバムは細かい事を言わなければ凄く凝った出来になっている。
デジパックのジャケはエンボス加工された高級感を演出したものだし(垂れた血は浮き上がってリアルである)下に示したように見開きの写真もセンスの良い仕上がりを見せている。
それでも皆がこのCDを開けて見て「やられた!」と思うのは、このCDラベルデザインではないだろうか?
"Roll Over Beehtoven"(Chuck Berry)はBeatlesやELOのカバーでも知られるが、自身の"Rock And Roll Over"にカケるとことが素晴らしい。
尚、このデザインはジーンの影武者(そんな言い方しないか・・・KOLでのライヴレポート写真撮影でも知られるあの人です)
またライナーノーツ?の裏写真は何とAceメイクのTommy Thyerです。
まぁステージに出ていないのにAceを出すわけもいかないんで、これはこれでアリなんでしょうが・・・もはやメンバーの垣根なんてあったもんじゃありません。(^_^;;;
インナーデジパック見開き1
今回のアルバムはこのデジパック(digipak:DVDや限定盤CDなどに見られる紙製のジャケットにディスクのトレイが付けられた本のような構造のモノ)とジュエルケース(通常のCDケース)にLPレコードでリリースされている。
ジュエルケースのインナーはライナーノーツのそれになりそうなので、このイメージはデジパックだけなのだろうか?
シンプルながらイカしたデザインである。暗くてよく見えないがちゃんとメンバーも写っている。(Paulだけ潰れてギターのポジションマーク?くらいしか判らないが)。
まさに「Welcome to the Show」な内容であると言える。そのライヴ盤への誘いを見事に表現していると思うのだ。
そして、そんなライヴへの扉を開けると・・・
インナーデジパック見開き2
デジパックを開き最大に広げるとCDを4枚並べた程の大きさのライヴステージの模様を見ることが出来る。
この演出のイメージは"ALIVE II"のインナーに被るところが大きいが、クローズアップな写真よりもこうした観客の熱気も一緒に感じさせてくれる写真は大好きである。
(全作のVery Best of KISSのインナーにも通じるモノがあり、最近のデザインセンスを感じる)
残念なのはデジパックのディスクトレイが透明とは言え、見た目がスムーズじゃないのが・・・ね。
一旦トレイを剥がしてみたくなったのは、ワタシだけでしょうか???(^_^;;
ポスター
往年のKISSアルバムには「オマケ」が必ず付いていた、そう思わせるだけ彼らは単にアルバムを提供するだけでなく、同時にグッズへの興味も持たせてくれた。
このデジパックには広げると40cm x 50cmほどにもなるポスター(?)が付いてくる。
アルバムリリース前にKOLなどで募集してた、ツアー参加者のコメントや写真がコラージュされた面(左写真)とライヴステージを全面にして、コメントを重ねたデザインの二面構成のもの。
日本のファンと見られる(つうか、モロ日本語なんだが・・・)コメントや日本人らしきファンの写真やらも見え、我々の代表者が写っているようでどこか嬉しく思えてしまう。
まさか貼る気にはならないが、こうした「オマケ」はあの頃に味をシメている我々の年代は、格別なものがあるのではないだろうか?
個人的にはKISS Symphoneyのロゴバッジやステッカーなどがあったら(付けないし、貼らないんだけど・・・勿体無くて)嬉しさ倍増なんだがなぁ。
未だKISSに関する部分ではガキな考えを持っているワタシである事が、意外な所で露呈してしまいました・・・(^_^;;;
その他に9月に発売予定のDVDとVHSのCD大のチラシ?が入っていました。
Spiro Papadatos
おそらく日本のファンがリユニオン時にいっぱい騙されたジーンの影武者をやってのけた人。(ALIVE!時代を完全コピーしたKISS公認のトリビュートバンドALIVEのジーン役で、リユニオン来日の際行われた日経エンタテイメントのTV-CM撮影の火吹きをジーンに成り代わりやった事で有名)
リユニオン時にTommy Thayerらと共にツアーサポートメンバーだったのだが、今回はCDデザインに名を連ねている。
そう、KISSベートーベン(BEETHOVEN ART)はSpiroの作だったのだ。(Spirographics)
あぁ、KISSファンでKISSのコピバンやって、KISSのファミリーに加わり、好きな作業に没頭出来たなら幸せだろうなぁ・・・。
オファーがあればやってみたいものだ・・・<ないない。(^_^;;;
それじゃあまりにも不親切なのでジーンメイクしたSpiroと御大Geneと一緒のカメラに収まり、その激似ぶりで世間をあっと言わせたGene Simmons PUNISHERのチラシをご覧下さい。
(チラシにあるジーンのサインはホンモノ・・・・なんすけどペーパー自体はコピーして頂いたものです(Thanks.Mr. K.T.Factory工場長)
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