MOVIE
FAVORITES


Last Up_Date:1999/12/26





ここではピックアップした「お気に入り」の映画について書いてみます。
ストーリーに触れる事も多分にあると思いますので、まだ見ぬ映画の話を避けたい場合はお気をつけ下さいませ。
既に遅しで読んでしまった場合・・・それくらいの事でつまらなくなる映画達ではないです、遠慮しないでちゃんと見ましょう。
しかし、ここの映画は 個人的にお気に入り」なもんなので、つまらないとかお気に召さない場合は勘弁下さいね。






The Godfather:ゴッドファーザー
THE GREAT ESCAPE:大脱走
BACKDRAFT:バックドラフト
FRANKENSTINE:フランケンシュタイン
LEON:レオン





Godfater The Epic The Godfather Part II The Godfathet Part III
The Godfather:ゴッドファーザー

この "The Godfather" が何やら僕の心の琴線を震わせてから大分経ちますが、一番好きな映画でその編集版である "The Epic" が発売になったのでスグ買いまして何度も繰り返しレーザーディスクを見ています。
これをゆっくり見たくて両面自動再生のプレーヤに買い換えたといっても過言ではありません。(ま、このLDは4枚組7面なんで、少なくても3回はかけかえないとならないのですけれど・・・)
本編である "The Godfather"('72) はどういう時代を描いているかというと、ドン・ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)が全盛時期の話になっており、その後息子のマイケル(アル・パチーノ)へ世代交代していく迄を描いています。
続いて "The Godfather Part II"('74) はヴィトーのシシリーでの少年時代、アメリカに移民してきて貧乏のどん底から巧みに這い上がろうとし、徐々に実力者になっていく青年期、この青年期のヴィトーをロバート・デ・ニーロが好演しています。時代は移って前作の後を継ぐマイケルのドン時代を描いていきます・・・
この一大マフィア一家コルレオーネ・ファミリーの歴史を追うには 年代順に並びさらにそれぞれの公開時にはカットされた未公開シーン(60近いシークェンス)を織り込みながら、さらに鮮明にその歴史を追うことに成功しています。
そもそもこの "The Godfather" にはいくつかの編集バージョンがあります、その1つは以前日本の深夜テレビでも放送された "The Godfather Saga" というバージョンですが、一部の暴力シーンなどをテレビ向けではないという事からカットしていたものだったのです、この後 "The Godfather Complete Epic" というビデオが制作されテレビでカットしたシーンなども挿入されたバージョンが存在するようですが見比べた事はありません。(テレビ版は幸いにも録画して取ってあります)
そして "Part III" を制作するにあたって改めてコッポラ監督が完璧な仕上がりを目指すよう再編集されたのがこの "The Epic" という事になるようです。
さらに "Part II" から17年の歳月を経て "The Godfather Part III"が制作されました。その完成をもってこの巨大ファミリーの叙事詩はある意味完結したものと受け取っております。
他に映画製作の裏話的なものを伺える "The Godfather Family Look In Side" は今で言うとメイキング物になる訳ですが、マーロン・ブランドがドン・ヴィトーの顔を作っていったり、出演者のオーディション風景なども収められていて非常に興味深いものです。

さて、本編3作からなるこの "The Godfather" で印象に残っている事っていうのは 「家族の絆」 です。
マフィア映画で血なまぐさいシーンも多いのに心にしみいる様に好きになったのはたぶん根底にそれがあるからだと思っています。
ちょこっとストーリーを追っていきましょう・・・
初代ドンであるドン・ヴィトー・コルレオーネはとても家族思いでいて常に冷静な判断で荒波を上手く切り抜けファミリーをより巨大にしていきました。
が、敵対するファミリーから銃撃され戦列から離れている間に、一番マフィアを嫌っていて兵役から帰ってきたばかりの末息子のマイケル(アル・パチーノ)が報復を行い一時は抗争に発展しますがシシリーに身を隠し闇の世界へと入って行きます。
ドン不在の留守を預かる兄ソニー(ジェイムズ・カーン)は武闘派で信頼もありましたが、感情で行動してしまう事が多く敵対するファミリーにワナを仕掛けられ殺されてしまいます。
ドン・ヴィトー・コルレオーネも老齢の為引退を余儀なくされますが次期ドンにと思っていたソニーは死んでしまい、次兄フレド(ジョン・カザール)は意気地のない男で精細がありません。
結局、冷静沈着なマイケルがその座に就く事が一番最適だとその時に知るのであった。
マイケルはファミリーを合法化組織にしていくべく議員に取り入ったり、カジノ事業へ乗り出し表舞台で活躍していきますが、一向に裏の世界と縁を切れない姿に失望して妻ケイ(ダイアン・キートン)は息子、娘をの2人を連れて出ていってしまい、マイケルは家族をまとめられず苦悩します。
一方過去の自分への裏切りに対して実の兄フレドを非情にも殺害命令を出します・・・。
"Part III"でファミリーはバチカンに歩み寄り完全に合法化企業になり変わろうとしますが、他のファミリーからの圧力や陰謀で結局闇の世界へと戻っていきます。
マイケル自身も糖尿病に侵され自ら殺した兄フレドへの罪の意識に苦しみドンの座をソニーの息子ヴィンセント・マンシーニ(アンディ・ガルシア)へ譲ります。
そこでマイケルに安息の日々が来る訳もなく愛娘メアリー(ソフィア・コッポラ)も凶弾に倒れます。
ドン・ビトーのそれとは違い一人寂しく人生の幕を閉じるマイケル・・・・。かつての栄華を誇ったファミリーも今はなく・・・家族の絆は・・・。The End

"Part III" でアル・パチーノのアカデミー受賞を見られるかと思っておりましたが、ノミネートさえされましたがオスカーを手にする事は出来なかったのでした。
この "Part III" で残念だったのがキャストが揃えられなかった事ですね、まず義兄弟のトム・ヘイゲン(ロバート・ヂュバル)が出ていない事が大きい。
いるハズの男がいないのが変でした・・・息子としてその存在をアピールしていましたが、逆に不在の穴が余計に大きく見えた様な気もします。
逆にその穴を埋めるべくスクリーンに出ていたのが妹コニー(タリア・シャイア)でした・・・「ロッキー」の時から比べるとおばちゃんになっちゃいましたねぇ・・・
妻ケイ役のダイアン・キートン、妹コニー役タリア・シャイア、歌手ジョニー・フォンテーン役?は "Part I","Part II"からのオリジナル・キャストだと思うのですが、そういう繋がりがファミリーの歴史がうかがえて嬉しいところです。
ソニーと愛人ルーシー・マンシーニとの間に生まれた息子ヴィンセントも "Part I" の頃の情事(!)の際に出来た子供なんだろうな、とか色々繋がりがあってファンには堪らない映画です。
ヴィトーの生き様とマイケルの一生を見るにあたって改めて「家族とは」と考えさせられます。


The Great Escape
THE GREAT ESCAPE:大脱走

もうこの作品に出会って何年になるのでしょう・・・
1963年制作になる作品ですので僕が生まれる前年になります・・・・映画ってそういう時間の流れを超越して心に残るんですからスゴイです。
まさに大スターの競演です・・・・スティーヴ・マックイーンを筆頭にジェームズ・コバーン、チャールズ・ブロンソン達がホントに若い若い・・。
第二次世界大戦に脱走絶対不可能といわれるドイツ軍の捕虜収容所から脱走を図る連合軍の兵士達。
その愛すべき兵士にマックイーン、コバーン、ブロンソンが・・演じています。
最終的には哀しい結果にもなるのですが危険を返り見ずマックイーンはドイツ兵になりすまし、バイクを軽快に乗り回し追跡するドイツ兵を翻弄します。その痛快な事といったら・・・(^_^)
しかしマックイーンは結局捕まってまた独房へと戻っていきます、戻ると入り口で仲間に渡されるグローブと1個のボール・・・黙々と壁にボールを投げつけては受けるリズミカルな音が聞こえまだまだ元気だぞ!と言わんばかりです・・。
ビックXを中心に捕虜たちは床下を収容所の柵の外に向かって掘り続けます・・・・中はちゃんとトンネルになっていて掘った土を搬出も出来るトロッコまでしつらえてあります・・・。
掘る役はブロンソン。しかし彼は閉所恐怖症・・・ベッドから抜いた板で補強しますが何度となく落盤します、暗闇に閉じ込められ彼は脱走する事さえ断念しそうになります・・・。
掘った出た土はまだ生渇き・・捕虜の兵士はかわるがわる外に出てズボンからその土を落して外部に撒いていきます・・それをまた上手い具合に農作業の土に混ぜて判らない様にします・・すごい。
パスポートも偽造の天才がいて脱走兵全員分の証明書を作ります、与えられた仕事を見事にこなして彼らは脱走にむけて準備していきます。
でも、やっぱり上手い事ばかりいきません、いざ距離を測りもう柵の外の林の中だろうと縦に掘り上げて見た所林に数十メートル足りていません。
サーチライトが照らされるとバレてしまいます・・さてどうしたものか・・・
知恵を出して全員とはいかないまでも大挙して脱走する兵士達、追うドイツ軍・・・結果は見てのお楽しみ。
この映画でマックイーンが集団とは別に行動するのですが、その姿も大好きです・・・群れないっていうか・・・
広大な牧場?を追手を交わしてバイクで疾走するも行く手を阻まれてあえなく捕まりますけれど、カッコ悪くない・・
脱走するまでのエピソードも見逃せなく待ちきれない兵士が鉄条網に上っていってあえなく撃ち殺されてしまったり、ツライシーンも沢山ありますが全編を通すと痛快なイメージの残る作品なんですね、その中心がやはりマックイーンなんです。

BACKDRAFT
BACKDRAFT:バックドラフト

バックドラフトとは火災の際に部屋の中の空気を食い尽くし、燃えないガスのみの状態になった所に酸素が入り込むと大爆発を起こす現象を差す。
その現象が連発して起き事故とは思えない状況が残される・・・。
カートラッセル扮する兄スティーヴンとウィリアム・ボールドウィン扮する弟ブライアンは対象的な二人だ。
兄は同僚からも信頼されている(無謀なトコロがあるが・・)シカゴ17小隊を率いる熱血消防隊員だ、対して弟は何をしても長続きしないダメ男。
その弟は幼少の頃父親の仕事場(火災現場だ)に連れていってもらって、父の勇姿をみて憧れる・・・しかしその父が事故で亡くなってしまう・・。
そんな過去をひきずりながら弟はやがて消防士になる為消防士学校に入りを晴れて卒業を果たす、配属先は兄の率いるシカゴ17小隊だ・・・。
同期への扱いと自分への扱いに不平を漏らしながらも何とかやっていたが、また悪い癖がが出て辞めてしまう・・そんな時同期の消防士がバックドラフト現象の事故で瀕死の重傷を受ける。
ロバート・デ・ニーロ扮する火災事故専門の捜査官リムゲイルが、一連のバックドラフト現象による事故死している人間の背後にあるものに、キナ臭いものを感じながら捜査を続けていた。
リムゲイルはブライアンを補佐に向かえ調査を続けるがある所からブライアンは犯人への手掛りを掴む、しかし犯人は実の兄ではないのか?と苦悩する・・。
火災現場での「生きる炎」は背筋を凍りつかせるほどの動きをしている・・・・爆発や火災現場の凄まじさは見る我々を圧倒し続ける。
いつしかスクリーンを見つめる僕らはその現場にいるかの如く熱さや衝撃を受けるであろう・・。
そして勇敢な消防士の鎮魂歌を静かに歌うのだ・・・。

FRANKENSTEIN
FRANKENSTEIN:フランケンシュタイン

この作品で久しぶりに映画館に足を運びました・・・。
それも公開初日・・・スカラ座には主演のロバート・デ・ニーロが初回上映前に舞台挨拶をしてたのですが、どうにも朝1番には見にいけるハズもなく2回目の上映を見たのでありました。
数時間前まではそこにデ・ニーロが立っていたという舞台を見てそれだけで感動していました。
「フランケン」って名前は怪物を指していると長年思っておりましたが、この映画への前知識で怪物を作った博士の名前という事で怪物(この作品ではクリーチャー:創造物)には名前が無いというのを知りました。
実は名前が無いというのは哀しい事実でフランケンシュタイン博士は死体に生を吹き込む事に成功しながらも、その姿に絶望しショックで床に臥してしまうのでした。
しかし生を受けたクリーチャーは生を真っ向から喜ぶことは出来なかった・・・その姿から人々からは恐れられてしまい影に隠れるしかなくなってしまったのである。
絶望しながらも生き続けその中で人の優しさ、怖さを覚えていく・・・・そして文字を覚えかつて自分を創った博士の日記を読めるまでになる・・・そして自分が何から出来たのか知るのであった・・・
自分から望んで生を受けた訳でもないが生きている、しかしその生を授けた父にあたる博士は恐れて離れていった・・・名もつけずに・・・
この辺が哀しくそして切ないシーンでありました・・
自分の一生の伴侶を求め博士に切迫するが・・・同じ過ちを犯したくない博士は拒んだ・・・・・・しかし、思いもよらない事でまたその「作業」をする事になってしまった・・・
すごい悲劇です・・・・・・スリラー小説を見るイメージで見たら絶対楽しめません。
人間以上の人間の愛を見た様に思います。クリーチャーが廃屋の家畜小屋側から貧しくても幸せな家庭を見つめるその目はとても澄んでいて忘れる事が出来ません。
余談ですが映画は原作小説に同じく冒険家がフランケンシュタイン博士から聞いた話として進められていきます・・・そのせいか、導入部は少しダレてしまいました・・・。(^_^;;
スカラ座から出てくる間目から涙こそ出ませんでしたけれど(こらえていましたから・・)心の中では滝の様に涙が溢れていました・・・そういう作品だと思います。

LEON
LEON:レオン

この作品は試写会で見にいきました。
はっきり言ってそれ程期待してた訳ではなかったです、マイナーな映画だと思ってました・・・すみません。
リュック・ベッソン監督とジャン・レノのコンビによる作品なんでメジャーな映画だった訳ですね、実は・・・。
見終わった感想というと胸に深く残ったって感じですか、うまく表現出来ませんけれど・・・その後「完全版」が公開されてよりストーリーが明解になってレオンと少女の交流がスムーズに表現できています。
最初のバージョンですと愛情が芽生えたには唐突な展開になっていますので、皆さんが見る場合には「レオン:完全版」をオススメ致します。
一見人情のカケラも無いような掃除人(殺し屋)レオン(ジャン・レノ)はひょんな事(すごい事だけど)少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)に出会い、一緒に生活する事になります。
マチルダは自分の幼い弟を殺された復讐を遂げようとレオンに殺して欲しいと願うが、レオンは聞き入れません・・・
それを聞いたマチルダは自分で殺すから殺し方を教えてくれ、その代わりなんでもするから・・・と奇妙な共同生活が始まるのです・・・
この辺の描写が先にも書いた通り唐突に進む初期公開バージョンだと一気にクライマックスに進んでしまうので、アレアレ・・となります。
レオンは観葉植物の鉢植えを大事に育てています、まるで自分の様だと・・・地に根を張らない生き方である・・・。
でも、「鉢植えから土に植えれば根をはる」とマチルダに言われいつしか自分も地に根をはる安定した生き方をしたいと心の中で思う様になったと思います。
しかし、それも果かない夢となって・・・・・・
エンディングで流れる Sting (元ポリス)による歌、"SHAPE OF MY HEART" が心に染み入ってエンドクレジットの流れるのを見る事になるでしょう。

Pasonal | Movie