Ibanez PSM10-BK miKro Customize
このPSM10の大きな相違点はギター紹介のページに挙げた通りですが、まずは出来る所から始めていきます。 実は弄りだすとキリがないので出来るならそのままにしようかなとも思っていました。 そうでないと、クラッシュミラーだとかラインストーンだとかの処理に走ってしまいそうで怖いから・・・ という事で最初はいくらトイギターとは言え、チューニングの安定しないギターペグがどうしようもなくダメだったので、こいつは手持ちのグローバーにしてようやくチューニングが安定しないのは収まりました。これって個体差なのかと思ったのですが、友人も購入して似たような状況だというので、心底クソなペグだという事が分かりました。 PS120の時にかなり必死にパーロイドのペグを探していましたが、千石電商に置いてあるという情報を友人にもらって、速攻で買いに走りました。 1個単位売りだったので、左右3個づつ購入。 これだけでかなりPS10に近づいていく感じがするので、ポールスタンレーのPS10モデルとしてこのパーツが重要な要素を持っていることが分かります。 次に手を出したのはポッド関係です。実はもう忘れてしまったのですがトーンポッドが無いフロント/リアのボリュームポッドしかなかったように思いますが、2つのポッドしかないので、PS10と同じように3連のポッドにします。 ボディを見ても3つ並ばない事もなく、裏のコントロールキャビティもそのスペースが無い訳じゃないので、多少の妥協はしつつ可能な限りの位置関係を保ち3つ並べます。 フロントのボリューム位置は弄りようがないのでこれを起点に、トーンポッドの位置をキャビティのギリギリの所で場所を決め、その間のセンターに新たなリアボリュームポッドの穴をあけます。 その為に現在の穴を埋めますが、この埋木の部分をなるべくリアボリュームで隠せるように微妙な所で結構考えて位置出ししました。 このお陰で全く違和感なくボディトップに加工をあまり神経質にならずとも済むように考えたのはPS120でテールピースとかの穴開け後処理に苦労したことが活かせました。 作業はコントロールキャビティを見つつ、慎重に穴をあけますがちゃんとした道具使っていないのがバレる写真の通り、ルーターにドリルビットを使って垂直だしもろくにせずに穴あけしています。 トーンコントロールの場所に置いてあるのはイメージを掴むためにのハットトップ型のつまみですね。これを使う訳じゃないです(笑) 無事にセンターに穴が開いたらボリュームポッドの軸径に合わせて穴を大きくして取付けて、トーンコントロールのポッドを付けて完了です。 トーンコントロールはキャビティをいじりたくなかったので、径の小さいポッドを使いました。 これはキャビティ側からギリギリを狙ってセンター出しした位置なので、ジャックに向かう穴のギリギリの位置になっています。 無事3連ポッドになり、見栄えも雰囲気もぐっと良くなりました。 そもそもついてて欲しいコントロールが付いていないのも嫌だったので、一安心です。 しかし、実際はフロントはゼロ、リア/トーンはフルなんでそんなに弄るもんじゃないんですけどね・・・KISSのセッティングとしては・・・まぁ雰囲気重視しかありません。 もう自分のカスタマイズ時には普通にやっているので詳しく記載しませんが、ここで見えているようにキャビティはトップのピックアップ部分、リアのスイッチ、コントロールキャビティも銅テープを貼ってそれぞれの導通を取ってアース側に落としています。 このお陰でノイジーなことが無くなってとても良い状態になります。当初カスタマイズしていた時は、導電塗料(ノイズヘル)を使用したりしていましたが、塗料の中に導電性のものが混ざっているもので、均一に塗れていないと効果も何だかって感じがしたので、銅テープを使用するようにしています。コスパはどうか比べたことありませんが、悪くないんじゃないかなと思います。効果も間違いありませんしね。粘着面のテープ同士の導通が気になり、一応半田でつなげていますがテスターで測ると貼り合わせるだけで導通していたのは正直びっくりしました。けれどちゃんと半田付けはします。 次に目が行ったのはミラーピックガードでした。 なんと、これボディにネジの3点留めなんです。ボディがフラットなんで成せる業ではありますが、いくらなんでも3点留めって・・・ 逆にフラットであるので、ピックガードを浮かす必要もないので実は金具で浮かす必要もないという事でもあるのですけどね。 でも、やっぱり見栄えってのがあるじゃないですか、なもんでネジが見えるのさえ嫌なんで作り変えていきます。ミラー自体も何だか安っぽいミラーなんですよ。 これはステーを付けてネジ留めの位置を割り出そうとしている所です。 ミラー側のステー固定ネジの位置も気になる所なので結構神経使って位置だししています。 ミラー材をちょっとケチって手持ちのちょっと厚めのアクリルミラーで作ったのでがっしりした感じになっていますが、綺麗に仕上がっているとは思います。 ミラーの固定ネジ位置に合わせると普通のレスポールモデルのステーではエスカッションに干渉するのと、ミラーからはみ出るので切り落としています。 位置はエスカッションと面一になる高さで決めています。 ここでは見えてしまっていますがこの作業途中の写真を撮り忘れたので、後半での写真になっているので既にテールピール、ブリッジが交換されているのがバレてしまっていますね。 そうです、次はテールピース、ブリッジの交換になります。 テールピースはPS120についていたものを移植するとそのまんま使えるのですが、やっぱりボディに直付けしたいじゃないですか・・・なもんでクイックチェンジのボルト留めタイプをPS120用に買った元はゴールドのクイックチェンジを移植しました。(PS120は純正のクロームを購入して交換して余ったので) パーツを交換するにして注意すべきは弦の位置なので、弦を張った状態での1〜6弦の位置をマスキングテープ上にトレースしておきます。 本当はネック〜ボディのセンター出しすりゃいいのでしょうけど、結局現物合わせな素人作業です(笑) ブリッジ側のアンカー跡はジブラルタルブリッジのサスティンブロック用の穴で掘り広げられてしまうので全く問題ないです。 このマスキングテープで囲われた部分がまずは彫り込む場所になっていきます。 ボディ材が柔らかいのでアンカーも簡単に抜けました。 ボディを割ってしまっては困るのですが結構神経使って作った埋木をテールピースのアンカー跡に埋め込んでいきます。 また、この辺りはタイトボンドでしっかりと埋木します。 今見ると結構真円に埋木を作れていますね、多少はボンドで隙間が埋まるのでと思って作りましたが、当時の集中力は凄かったですね。 その後、面一で切り落としていよいよサスティンブロック用の穴をあけていきます。 まだこの時期はトリマーを買っていませんでしたので、例の如くルーターを駆使して開けていきますが、前述の通りボディ材がポプラでしたかね?柔らかいので結構簡単に掘れてしまいます。 なんでトリマーを買わなかったかというとそんなに使うことが無いだろうという事と、掘る時にガイドを作ったりしないと結局綺麗に掘れないだろうと考えたからです。 今考えるとボディもフラットですし、表面にガイドを貼れば直線出しと深さは均一に出来たよな、と思いもしましたがまぁお金を必要以上にかけないで作業したかったのでやむを得ないです。 PS120の時は結構苦労したし底部のフラット出しには神経使ったもんですが・・・。 トリマーを使っていないのでボディの密着度を考えてわずかにラウンドしているサスティンブロックの表面の一番低い位置で面合わせをして掘り終えています。 (後にこのサスティンブロックの表面はボディと面一になるようフラットに削り出ししてしまいました) ご覧の通り、クイックチェンジのボルトアンカーは鬼目を使っています。 六角レンチで締め込んでいくので垂直に入れられるかが神経使いますが、これもPS120の時の経験を活かし面一になるように固定が出来ました。 このパーツの存在を知ったのは大きなものでした。ここでもPS120でのカスタマイズ経験が活かされています。 ご覧の通り、アンカー跡の塗装面の段差がありますが、ほとんどクイックチェンジを置けば隠れてしまうレベルですのであまり心配していません。 ナットもプラスチックの安っぽいものなので、これまたPS10でのこだわりの牛骨とブラスのハーフ&&ハーフナットを作っていきます。 まずは買い置きのブラス板から必要用サイズを切り出しします。これが結構地味にシンドイです。 ハーフ&&ハーフにおける厚み感は牛骨2:ブラス1の比率で考えています。LTDだともうちょっと牛骨の方が厚みがありそうですけど、もともとついているナットのサイズだと2:1のコンビがジャストフィットします。 牛骨材はアリアのエレアコでカスタマイズ交換したもともとついていたものを流用します。 見た目で想像した通り、厚みがジャストサイズでした。 失敗しても2本くらい作れるかな?と思いましたが無理そうなので慎重に作業を進めます。 この辺りの作業も二回目なんで手慣れたものです。難関は弦溝を作る過程だと思っていますが、この時はそのあたりを考えないようにして作業を進めています。 実際の高さを決めるのにオリジナルのナットと重ねて万力に挟んで削り出しています。 オリジナルナットに出来た傷はこの時のものです。もう戻すことはないので構わず高さ合わせの犠牲になってもらっています。 向きを高さを合わせるので背中合わせで削りだしましたが、弦溝を切る時に向きを直して1〜6弦の太さに合わせて弦溝を切っていきます。 ペグに向けての角度がなまらないように気を付けて切っていきますが、まだまだこの辺りは作りが甘い気がしています。 出来栄え的には完璧なんですけどね。トップはもうちょっと傾斜をつけてもよさそうな気がしますが、参考にしているLTDがほとんどフラットなのでそれを踏襲しています。 実際には牛骨の厚みがあるので若干の傾斜をつけると違和感が出そうでそのままにしています。 ネックに付けてみるといよいよ本格的な見栄えになってきたのが分かります。溝切りもPS120の時よりは慎重にうまく仕上げられていると思います。(プロが見たら笑うかもしれませんけどね) この写真でも分かる通り、ポジションマークがそろそろ気になってきますよね・・・・(苦笑) さて、ポジションマークの加工です。 元のただのパールは半田ごてでブリブリと真ん中から剥がしにかかります。 右が剥がした跡、中央が剥がしている最中の写真です。 ちょっと半田ごての突き刺さり感が指板に残ってしまいましたが、まぁ隠れて見えない所で音に影響が出るものでもないので気にしません。 ポジションマークはIbanez用のポジションマークとして出品されていた品を落として使用します。 サイズはフルスケール用のものなので当然デカいので、全体を縮小するのではなく上下左右をサイズを合わせて切り落としてはめ込んでいく作戦です。 実は作業途中で一つ紛失してしまいました・・・どうやら「ポジションマーク隠しお化け」が出現して悪さをした模様で、一向に見つかりません・・・正直泣きそうになりましたが手持ちのアバロン貝とパーロイドアクリルの板、黒のアクリル板でPS120を参考にサイズを出して代替え品を作って対処しました。正直分からないレベルで処置出来ていると思います。 しかし、どこに行ったかなーさっぱり分からんです。 フルスケールのポジションマークとでは、結構サイズが違うので慎重にやすりで削りだしてサイズ合わせをしています。 この辺りは重要視していたので結構慎重に作業を進めているのが写真からもうかがえますね(笑) 指板への埋め込みにはエポキシ樹脂の接着剤に以前ローズウッドの指板を削って出来た粉とブラックの塗料を薄く混ぜたものを使います。 結構たっぷり塗って、あえて隙間からはみ出させながら余分な接着剤をふき取りながら面合わせを行い、軽くマスキングテープで固定して固着するのを待ちます。 固着したのを確認してから指板のRに合わせてやすりで表面を整えて、番目を上げて最終的にコンパウンドで磨いて完成です。 結構綺麗に仕上がっていると思います。 さて、ここからは定番のカスタマイズです。 LTDのカスタマイズからPUはIbanezのV7/V8に換えています。LTDのオリジナルのPUもよく鳴っていたんですが、見た目のこともあって友人から勧められV7/V8に置き換えて95年辺りのポールの環境に寄せてみたのでした。 使った感じがよかったのでPS120にも、今回のPSM10にも載せてます。 V7のピックアップはコイルの結線の具合がイマイチだったかでプレートから外して組み直した。 無事V7/V8に改装完了。 弦の位置もポールピースにしっかり合ってるので、ブリッジ・テールピースを改装した際に入念にやった成果が出ています。 この辺りはPS120の改装をした時より慎重かつ入念な作業だったように思います・・・慣れもありましたけど。 エスカッションも交換してボディに留めるネジも表面がフラットな小ぶりのネジに交換。 これはギターパーツではなく、ホームセンターで売ってたL字プレートだったかの添付ネジがぴったりなルックスだったので、いくつか購入しておいたものを使用。 PSM10のオリジナルはネジのヘッドがラウンドしていて頭でっかちなネジを使ってますので、この写真だけ見るとPS10を見ているような感じになります。 細かな部分ですが、トグルスイッチ部分のゴムのベースを付けています。 これは現在完成形の写真なんですが、実の所このゴムの取り付けを行ったことで次のステップに踏み出すことになりました。 このゴムって傾斜しているんですね、なもんでこのPSMのようにフラットなボディトップにつけようとしても、うまくネジがはまらないというか落ち着かないんです。 という事は!?とよくよくボディを観察すると、LTDや120を見るとトグルスイッチ周辺のバインディングはネック側と比較して半分近く幅が狭いんです。実のところあまり気にしていなかったんですが、ボディ裏面とバインディングは平行に貼られているので、ボディトップ側がラウンドしていて中央からボディ両サイドに向けて傾斜が付いているという事です。 なので、このトグルスイッチのベースゴムはスイッチのキャビティの面と並行になるように傾斜がついているんですね。 となれば、もうボディを削るしかありません・・・ボディのバインディングは白の一枚だけなんですけど、ボディを削るならパーフリング&アバロンにバインディングを巻くことになるかなーと。 とするとパーフリングとバインディングの段差の切削に加え、アバロンを並べる面も削り出す作業が発生する訳です、しかもアバロンはどうするんだ?・・・と。 で、最初に思ったのはバインディング材でメキシコ貝に似せたものがあったので、これを平たく巻けばいいかなと調達したんですが、まぁ現物はそんなに良くもなく奥行きのある輝きなども皆無で絶望状況でした。 色々悩んでいる中でPunisherでダイヤ型アバロンのポジションマークを買ったのを思い出し、もしかしたら同じ所で素材を出しているかもしれない・・・と見たらビンゴ!!出していました。 1.4~1.5mm程の幅がないとダメなんでその辺りを頼りに探し、直線と曲線の2種類を外周を貼れる長さになるように個数を買いました。後は見た目はどうかです。 とはいうものの、バインディングを貼るにもなかなか踏み込めず時間が経ってしまいました。 しばらく経ってバインディングまでするのはちょっと荷が重いという思いが先立ち、トイギターらしく整えようと思ってバインディングを模したペイントをしました。 しかし、これがちょっと失敗の元でして・・・。 見ての通り、ヘッドにあった「mikro」のロゴが消えてしまいました。迂闊にもヘッドのバインディングを模したペイントを繰り返しているうちに、ミスった所をシンナーで拭いた際にこすってしまいけしてしまったのです。 正直消えると思っていなかったので、焦ったのですがもう後には引けないので思い切って消してしまいました。 消してしまって「Mikro」としての存在まで消そうとしたわけではないので、後でデカールでも作って復活させるつもりではありますが、シルバーのデカールをどうやって作ればいいのかはまだ考えが及ばずどうするかを決めるのを後回しにすることにしました。 結局ペイントでは我慢出来ずに、買っておいてアバロンでボデイ周りを一周装飾出来るか並べてシュミレーションした所、何とか出来そうであること、カーブの処理イメージが出来たこともあって、ようやく踏み出すことにしました。 そう何度も加工処理をする訳でもないので、安いトリマーも買いました。後は溝切のシュミレーションですが、先にも書いた通りこのPSMのボディはフラットなので、ボディトップに合わせて彫っても何だかカッコ悪いものになってしまいます。 結局たどり着いた答えは、まずはボディトップに合わせて幅広のバインディング用の溝を切る。その後でセンターを基準にして左右に傾斜を付け、改めてパーフリング+アバロン用の溝を切り直すという結構壮大な方法でした。 こうしないとセンターはバインディングが太く、左右の縁に向かって細くなっていく形状が作れないのです。 ボディの厚みはLTDやPS120と同じだったので、左右の傾斜によってどれだけ薄くするかはノギスで測って決めることが出来ました。 意を決して、ボディトップからのケガキ線を入れます。 これでトリマーを使った時に残したい塗膜をもっていかれないようにするためです。このケガキ線を入れるのに役立ったのは、皮工芸をする時に買ったコンパスのようなものでした。 これも革に一定のラインを引くツールだったのですが、先が堅牢でとがっていたるので、まさにうってつけのツールでした。 一通り、バインディングとパーフリング用の溝を切りました。 結構初めての割にはうまく切れています。 正直言うと所々チップしている所はありますが、バインディングを貼った際に埋めてしまえばいいので特段問題はありません。 このまま仕上げたい気持ちになりますが、やはり中途半端になるので、思い切ってボディトップの削り作業に入ります。 この時初めてボディに入っていたのはペイントではなくて、1プライのバインディングだったことに気が付きました。 所々に薄くバインディングが残っていたのです。 この時はここにパーフリングを巻いてアバロンを並べ、更にパーフリングを巻いて、バインディングを巻くという作業を想像すると、気が遠くなるのを覚えました。こんな作業が入るのだからギターが高額になってしまうのはやむを得ないという気持ちにもなります。 廉価版のギターを買って、それなりに装飾をハイクラス仕様にする楽しみはありますが、そう何度もやりたい作業ではありませんね。 さて、いよいよ第二ステップに踏み込みます。 丸裸です。(笑) よく聞く方法でアイロンで温めて剥がしていく・・・みたいなことも試したんですが、どうも思い切りが悪いのかうまくはがれず、結局トリマーを使って塗膜の厚さ分を剥いでいくことにしました。 円形に跡が残っているのはその形跡でして、いよいよ塗膜が無くなってきて、トリマーのベースを支える面がなくなった所の作業はちょっと予想もしていなかったので、更に一段掘り進んでしまいそうになりましたが、何とかうまくいきました。 ボディ材の安っぽさがモロに見える画像になっていますね・・・ 所々まだらになってしまっていますが、ある程度傾斜を作っていく中で解消出来てしまう位置なので良しとしておきます。 シールドジャックの所がバインディングの溝に干渉してしまっているのが分かると思いますが、この辺りはジャックの穴自体がバインデングに重なっているのは想定内なので、バインディングの仕上げの所で隠れてしまう所になります。 ただ、アバロンを貼る土台が無い事になるので、その辺りは処理を考えなくてはいけません。 センター基準で傾斜をつけるラインをマスキングテープで隅だししておきます。 こうしてみると微妙なラインではありますが、バインディングを巻いた時には結構の差になって現れます。 既にこの写真ではボディトップが綺麗になっているので、マスキングテープの位置まで傾斜をつけて削り終えている状況ですね。 最初に掘ったパーフリングの溝が殆どなくなる位まで削れています。 この作業の前にサンダーを購入しています・・・・作業の段階毎に電動工具が増えていっていますが、この辺りの作業で電動工具無しではスムーズに進められません。 しかし、トリマーもそうですがこの手の電動工具の作業音はかなりうるさいです。 しかもトリマーも切削屑が凄かったですが、サンダーは木の粉が半端でなく自室での作業は諦め、ベランダで・・・と思いましたが前述の通り音がうるさいので浴室で行うようにしました。 終わってみると浴室内は細かな粉で汚れてしまいましたが、シャワーついでに洗い流して事なきを得ました。 作業も家人が居ない所を見計らって行ったので、お咎めなしです・・・(苦笑) ボディトップをサンディングしてかなり綺麗に(過去一)仕上がっていたので、慣れない塗装(へたくそ)をしっかりするために、サーフェイサーを吹いて表面のざらざらを綺麗します。 この角度だとジャック部分がかなりバインディングに被っているところがお分かりになると思います。 出来上がっている所からの改造なので、こんな事態になっていますが普通に組んでいく場合はバインディングも綺麗に仕上がってからの穴あけになるのだと思いますので、アバロンなどの加工で苦労する事はないのかと・・・ 写真では既にジャックの穴の上部は木工パテでパーフリングとアバロンを貼る面を作っています。この後トップの塗装の捨て吹きをしてパーフリングとアバロン、そしてバインディングを貼ったのちに面出しをして、バインディングをマスキングしてボディトップの塗装をしたのだと記憶しています。 残念なことにパーフリング、アバロンを貼っている作業は集中していたため、作業工程を写真撮り忘れていたようで、どこを探しても出てきませんでした。 パーフリングは内側から白/黒/白/黒と貼ってアバロンを挟んで黒を入れてからのバインディングの構造にしました。 バインディングがかなりの大きさで削る量も多かったのであらたかルーターに丸鋸刃をカットしてから、カッターの刃でスクレーパーの代わりに面研ぎをしていきます。 パーフリングの底が出ないように、アバロンの輝きが失われないように注意を払いながら、元のボディラインの復元をするようにバインディングを削り落としていきます。 面出しする中で懸念していたアバロンの処理ですが、目の細かいやすりを併用しながら継ぎ目(アバロン貝は短冊型)を気にしながら作業をしましたが、予想以上に綺麗に仕上がり、コンパウンドで磨いたらとても美しい輝きを放ってくれました。 アバロン貝は表面を磨くと綺麗に輝くものとくすんだものと混じっていたので、全てのアバロン貝を選別して使うものを選んで張り付けていきました。曲線を描くのはちょっと難しいかと思っていましたが、カーブ用に少し大きめではありましたが弧を描いたアバロンを貼ってしのぎました。その為カーブ部分は短冊を並べてではなく、少し長めのカーブの貝を使って仕上げています。 ツノの部分は大活躍してくれましたね。 この様に面出ししてカッターの刃もパーフリングの内側に合わせて刃出して縁に沿って削っていますが、案の定ボディトップの捨て吹きの面を傷つけているので、面を整えてからのボディ塗装はやむ得ない手順工程となると考えました。 しかし、この面出しの作業はとても楽しかった。どんどん綺麗なボディになっていく様はやったことのある人しか味わえない感覚ではないでしょうか。 こうして無事バインディングまで貼り終わり、面合わせまで行ったのちに、写真にはありませんが、マスキングをしてトップのブラックを吹き直していきました。 サーフェーサーまで吹いてつるつるに仕上げたうえで今回の作業をしてきたので、やはり仕上がりが綺麗です。 まだ吹いてざらざらの状態ではありますが、パーフリングの内側との面境も問題なく綺麗な仕上がりになっています。 アバロンの具合もいい感じですね。 この後はバインディングの固定も含めボディにはポリウレタン塗装をしていきます。 この作業はネックとヘッドのバインディング作業も並行して行っています。が、その製作過程はテンパっていたので完全に撮り忘れています。 作業を書き出すとネックはバインディングを貼るために一旦全てのフレットを抜いて、トリマーでバインディングの溝を掘りました。その流れでヘッドにもパーフリングを含めた溝を掘っています。 ヘッドの方はパーフリングを白/黒の2層だったか、黒/白/黒の3層からのバインディングだったかちょっと忘れてしまいました。多分3層にして表面の仕上げ吹きの時内側の黒のパーフリングを目安にマスキングして吹いたような記憶があります。 ヘッドの方のパーフリングの仕上げはちょっとイマイチでパーフリング用の溝を掘りすぎたのか面出しで面一になっていないのが残念な所でしょうか。アイスマンというあIbanez独特のヘッド形状で先端で大きくラウンドしているところがはがれるんじゃないかって心配でしたが、ヒートガンを使ってライン合わせしつつ、最後は半田ごてで面を仕上げていたりします。この辺りはボディエンドの仕上げでも同じような処置をしています。ちょっと乱暴でしたが、厚みがあるバインディングだったので無問題でした・・・多分。 ヘッドのルーター作業した後の写真があったので入れておきます。 ヘッドの塗装に傷があるので、最終的にはヘッドのIbanezのロゴまで落として再塗装する事に決めています。 3弦のポストギリまでパーフリングが来るのがちょっとビビりましたが、とりあえず無事掘ってますね。 前述の通りヘッドの先端とネック側のバインディングの繋ぎ部分がちょっと頭が痛い部分と認識しながらの作業をしていたと思います。 この作業である程度自信を持てたので、のちにPS120のヘッドのパーフリング+バインディング加工作業に踏み切りました。 ボディで作業自体は慣れてきたのと、ネック単体で取り回しが楽だったのでスムーズに作業は進みました。ちょっとだけパーフリング用のトリマーの切削が深くなったので調整しながら貼っています。 「Ibanez」のロゴは先に処理したみたいになっていますが、この後気に入らなくてヘッド全部削って面出しして突板を貼り直して「mikro」ロゴと一緒に復活させています。 「Ibanez」ロゴは最初アバロンシートで作って良かったんですけど、周りのヘッド面に馴染ませられなくて諦めてインレタにしました。 下の写真は既に完成してものですが、誤って消してしまった「mikro」のロゴもPSM-10を購入している友人に写真でデータを貰って、シルバーでインレタを印刷できる友人にお願いして何枚か作ってもらいました。 あの時消さなければこんな苦労はしないで済んだんですがね・・・後悔先に立たずってこういう事です。 ボディトップの仕上げで、電動ドリルに手製のバフを付けてバフ掛けしています。 このバフはパニッシャーのヘッドをいじった時に作ったバフで、CDサイズに切った綿のTシャツを幾重にも重ねてボルトで止めてドリルチャックに付けて廻しています。 今回の作業段でホームセンターでドリル用なのか六角軸で先端がネジになっているパーツを見つけてきたので、そこにワッシャーを入れて布を移植して締めて手製バフ2号になっています。 あまり強く同じ所をやっていると線傷が入るので、先端がボディに当たって二つに割れるような感じの回転で面磨きするように勧めています。 これ手作業でやったら腕がパンパンになってなかなか仕上がりませんから、やはりここぞという所では電動工具を使うのが正解ですね。 ネジ留めとか細かな作業まで電動ドライバを使うのは違うんだけど、って変なこだわりはあるので電動ドライバはこういう作業の時は使いません・・・蛇足でした。 ボディが綺麗に仕上がってかなり完成度の高さに満足しています。正直いってここまで綺麗に仕上がるとは思っていなかったもので。 ボディ自体を見るとPS10と見間違えると思いますよ・・・マジで。 ネックもしっかりとバインディングを巻きます。 ラウンドしているのでトリマー加工がちょっと不安もありましたが、概ね問題なく切削出来ました。 基本一直線なんで厚みのあるバインディングを貼るだけなんでそんなに難しくはありませんが、ある程度高さをルーターで切り落としてから指板面に合わせてスクレーパー替わりにしたカッターで面出しをしていきます。 当然フレットは外して加工しています。下の写真は元あったフレットを打ち戻しているんですが、溝が深いのか打ち込んだらどうやら波打ってしまったので、最終的には新しいフレットを買って全て打ち直ししました。 (そうしないともともとイマイチだったフレットの状態がより悪化させてしまったので・・・) 兎に角アバロンのポジションマークと相まって、PS10に近づいてきましたね。 フレット打ちは新品を打ったのは初めてだったので、ちょっと苦労しました。 抜くために加工した小さなクイキリじゃエッジを切り落とすにも力が必要で、結局刃こぼれしてしまいました・・・涙 切り落とす用に新たにニッパーを買いました。こっちはフレット抜き用にしないので、面を削って平らにはしません。刃が弱くなっちゃうんで・・・。あまり工具類もガンガン使う訳じゃないので、中華製の安価なもので揃えてますが、充分な切れ味です。ぷちぷち切れてくれます。 ネックのバインディングを巻いた事で全体的にネックの加工もしておきます。 デタッチャブルネックなもんで色々加工が楽ちんです。 ボディとの仕込み部分はセットネックばりにスムーズなラインにしたいので、違和感がある所を削り落としています。 バインディングに突き刺さっている黒い棒は、サイドポジションマークのドット用の棒です。こいつもケチらず、専用のものを買って使いました。 ある程度目検討ですがドリルで下穴を開けてちょっと接着剤を塗って押し込んで表面をカッターで慣らして完成です。 表面はポリ塗装をかぶせてしまうのでいい感じになるかと思います。 このネックに使ったバインディングはクリームというより、白に近いのでちょっと違和感があると言えなくもないのですが、まぁ何とかなった感じです。 心配だったヘッドとのバインディングの合わせですが、まぁ完全ではありませんが気にならない程度には仕上がりました(個人感です) もう正直、ここまでで何年掛けているんでしょう・・・手を付けると何か他に目が行ってしまって弄り倒しています。 一旦の完成としないとずるずるといくので、完成したという事で、フルスケールのPS120と比較してみましょう。 PS120もブリッジ、テールピースもIbanezの純正品を手に入れたので、一応クロームモデルでほぼほぼPS10化が出来ています。いいですねぇ。 上がPS120BKで、下が今回一旦の完成したPSM10(mikro)です。 ヘッドサイズが同じで、ボディがこうしてみると同じに見えますが、若干一回り小さい感じです。 ネックは見た通りのショートネックなんで、弾くと実は弾き易かったりします、これに慣れちゃうとヤバイ感じ。 部屋弾きしかしないので、ストラップピンは付けてないですね、そういえば。 スタジオで使うようにストラップがロックピン使っているので、こいつにまで使うのが面倒で・・・。 しかし21フレットに「PAUL STANLEY」ってインレイが入ってるかどうかでしかぱっと見分からんですね。 少し気に要らない所でミラーピックガードの表面のネジを何だかデカいの使っちゃったんで、ピックガード面で目立っちゃうんですよね。あと3mmのありあわせのミラーで作ったんで、厚いんです。 こいつを2mm厚で作り直したい所なんですけど・・・・面倒くさい。 アクリル切る時に出る切削カスを考えるとやりたくない・・・・でも、いつかやるんだと思います。 えーと、mikroでミニPS10を作れたんですが、横にPS120でPS10もどきがあるので、何やらつまらなくなってクラッシュミラーかラインストーン仕様にしたくなりました。 写真にあるようにラインストーン仕様にしてしまったわけですが、割れミラーを作るのも手間がかかるのと、アクリルを切る作業が正直嫌なもんで手元にあるラインストーンを見てたら貼って飽きたら剥がせばいいやっていう感じからストーン貼りを始めた次第です。 割れミラーにするにしても実際はバインディングの内側に落とし込みした上で下地としてシルバーをペイントするようになると思うんですが、折角綺麗に塗装出来ているのでそれはやりたくないんです。かなり完成まで時間かけてようやく出来上がっているし、最初のトイギターの状態からちゃんと弾けるように調整も出来ているので・・・。 もしちゃんとしたモデルを作るなら、もう1本別な個体を用意しないとやれないです・・・けれど、もうPS10モデルは増やすつもりもないしな、という事で。 実際のポールのラインストーン仕様や市販モデルをまじまじと目の前で見たことがないので、とりあえず手持ちのラインストーンを使って貼り始めましたが、あれよあれよっていううちにストーンを消費していくことに驚きました。 これ全体に貼るためにどれだけストーンがいるんだろうと、やり始めてしまった事に後悔もしたんですが、貼った部分を見ると完成させてみたい欲求の方が強くなりまして、同じストーンを追加で必要と思われるシート数をオーダーしまして、到着と共に貼り続けていきました。 そもそもこの作業を始めるきっかけはAmazonでギターパーツを眺めていたら、ミラータイプのエスカッションが安価で売っていたからだけに過ぎないんですけど。 あれせ見なければこの加工作業は始める事なかったんですけどねぇ。。。見てしまったんで仕方がないです。 大中小のストーンがあったんで、うまい具合に隙間も埋めることができると思って始めましたが、小さいストーンやちょっとずれたストーンをよけながら貼ったストーンが張力や戻る力ではじけ飛ぶ事態に見舞われながら、貼っていきますが下地にシルバーを吹いていないので、どうしても隙間が見えてしまうのは目をつぶるようにしました。 本物のストーン貼りのPS10は同じサイズのストーンだけで構成しているみたいなんですけど、細かい所とか敷き詰めるの難しいだろうなと思いますが、やはり下地が黒じゃないんである程度ごまかせちゃうんだと思います。 数ミリボディから盛り上がってしまいますが、ディスプレイ用としてもある程度のクオリティになると思います。 ちょいちょい黒い点が見えてますが、もう小さなストーンで埋めるのも面倒なんでスルーです。 貼ってからしばらくは無理して埋め込んだ部分が戻って浮いてきたり剥がれ落ちたちもしましたが、今は安定したみたいです。 ここまで貼ってからナンですが、表面塗装をストーンのシール部分でおかしくならないのを祈ります。 と言っても結構粘着力があって、剥がすのもちょっと面倒なストーンなんでこのままでいくしかないかなと、思っています。 しかし出来上がってみればかなり良い感じです。 Facebookの海外のPS10オーナーのグループに参加しているので、写真をアップさせたら「これはPS120だろ!」ってmikroの改造品って信じてもらえませんでした。 良識的な方がバインディングにPAULの名が無い所とPS120と比較する写真を見せて納得して、すごいと言ってくれた時は嬉しかったです。 元のPSM10からしたら、どんでもなく完成度が高いものになっているのは割れながら自負できるところなので、共感してくれる方がいるのは素直に嬉しい思いとやって良かったなと思います。 これでPSM10mikroの改造記は終わりにしたいと思います。[2023.05] |