Gene Simmons Custom Bass
長いレポートです(以前9ページに渡って掲載していたカスタマイズの記録に加筆・修正をしています) 実のところ自分はヘタクソながらギタリストであり、KISSで言うなればPaul Stanleyのサイド担当みたいなノリでやっています。 とは言え、一人で弾いてても味気ないし仲間とスタジオにもそうそう入っていられないので、自宅環境用にベースを所有したいという思いはあったのですが、先立つものがなくなかなか踏ん切りがつかず購入まで至らなかったのです。 しかし、近年オークションで自分の不要品を出品して得た対価を自分の欲しいものにあてていくという、ある種のリサイクル活動が顕著になり何となく手持ちにあるお金で何かを買おう・・・と思うもPCのメモリを購入するには足りず中途半端なお金で逆に使い道に困っていた所に、ずっと探していたダブルカッタウェイのペグが両方に2つづつ付くモデルが出品されているのが目に付きました。 価格も\7,000と・・改造を失敗しても何とか自分を許せる金額のベースが出ており、ダメモトで入札をした所、無事落札。 出品者のご好意もあって送料の掛からない手渡しにより取引にさせて頂いたので、落札価格のまま\7,000でゲット、助かりました。 写真を見て貰えれば判るようにボディカラーはソリッドレッドで2V1Tの2PUタイプ、ペグはゴートー製がついていて1つを除いてサビもない良い状態です。 気になるのはヘッド裏に塗装にクラックが入っているところなんですが、とりあえずレギュラーチューニングでほおっておいてもこの状況は悪くもならずというコトだったので、まぁ折れたら事故かなとか思いつつそのまま購入した次第です。 メーカーはGrecoでボディが全体的に軽く、ネックが細い・・・ミディアムスケールで弾きやすいことこの上ありません。 ステージでPLAYするとか、本格的にベースに取り組むわけでもなく、Sure Know SomethingやGoin Blindなどやってみたいとか、自分のギターにオーバーダビングで重ねる程度のものなので、全然OKだったりします。 右の写真を見てもらえればネックの状況などまったく違うモデルなのが判るかと思いますが、そこが「なんちゃって」な所で許してもらおうかと・・・(^_^;; 写真によって見え方が微妙に違ったり(実際に数本あったのか知りませんけれど)、例えばボディのエッジについても、縁が白で全面ピックガードがあるのか、レスポールJrみたいな下側だけなのか・・・、ヘッドの形状は?フチドリはどういう風になっているんだろう?色々疑問になってきます。 そういった疑問を払拭する為に手持ちの資料やネットでGeneの写真を追い求めますが、いまいちこれというカットが見つからないんですよね。 自分の完成形はこの鋲を打ったタイプにするつもりなんですが、鋲はどうするのか?どこで買うのか?などなど先の話とは言え出来るのか不安になる材料はテンコ盛りだったりします。 まぁ、左の写真を見るとどうやらピックガードのラインに沿って上側は鋲を打ったようで、逆にあの境目がピックガードの上側のラインなんだなと推測をつけます。 しかし、リアピックアップの位置がどうにも違ってるよなぁ・・・ ボリュームコントロールの位置とか・・・あぁ、考えれば考えるほど出来上がるのかどうかすら判らなくなってきます。 要はこのベースからいかにGENE的なモデルに改造するかが、カギだったりします・・・そんな改造レポートを続けて行きましょう(前フリ長いって・・) Greco のTVベースとでも言うんでしょうか、一度軽く弾いて音が出るのを確認してすぐにバラしてしまいました。 本当はネックがボディに食い込んでいないタイプならベストなんですが、なかなかそういうのを見つけられないし、どうせ「なんちゃってコピー」になるので細かいコトは気にしないことにします。 ピックアップもGeneが使っているものはGibsonのSGタイプベースのピックアップが使われているようですが、ちょっとそこまで揃えていける自信も余裕もありませんので、ここもお茶を濁すことにします・・・(^_^;; あと足りないパーツとしてはリアピックアップの上に金属のブリッジ(ピックアップフェンスって言うのね・・)が必要なので、また別途手に入れるコトにしましょう・・・とりあえず組み立ててからでも付けられるパーツなので問題なしです。 あと、悩んだのがGrecoのヘッドロゴを残すのか、残さないのか・・・ ネットで見るとGrecoの「o」の字がGibsonのオールドみたいに切れてる「o切れ」と呼ばれるタイプだったんで貴重なのかな?とか思いつつ友人に相談した結果、大したモノじゃなさそうなのとどっちにせよオリジナル状態から切ったり削ったりしちゃうんで価値なんざないなーと思い直し、この辺は気にしないようにします。 色々な雑誌や資料を探してはこの頃のGeneのベースのボディ、ネックの状態を見極めるようにしていたんですが、なかなかこれというショットがないんですよね。 Genのベース自体も1つのものが時代と共に変化しているようで、丁度'77年に来日した頃はヨロイで傷が付くのかボディ半分に鋲が貼り付けられるなどしていっているようです。 この辺を落し所にしたいのですが・・・。 ボディは何となくなんですが判ってきまして、ヘッドの方がなかなかデザインが決まらず、はっきりしないまま作業に取り掛かることになります。 とりあえずGrecoのロゴはそのままにヘッド先端のデザイン写真を見て思いついたように削ってみました。 もう後戻り出来ないって感じでしょうか・・・大丈夫なんでしょうか??・・・自分でも判りません。 写真を見ながらこんなんかな?と思いつつ削ってみたものの、なんか違う気がします。 ヘッドの形が変わっているのかペイントの白枠が凝ったデザインなのか、小さな写真からその姿をある意味創造するコトになるようで、かなり出来上がりに心配が出てきました。 レスポールっぽいヘッドだったのが、何とも珍妙な形になってしまった感があります。 写真の通りすべらかな山形になり、これはこれで結構お気に入りになったかも・・・ そうは言いながらもGeneのモノと違うモノになってしまったのでは意味がありません。 結局このデザインで白枠のペイントをしてみました・・・。 まだ踏ん切りがついていないのでGrecoロゴとインレイ部分はそのままです。 やっぱり違うんじゃねーの・・という心の奥からのつぶやき声がだんだん大きくなっていったのでした。 ボディのそこらじゅうに傷があるのでパテ埋めしようかなと思いつつ面倒だったし、塗装を剥がす気もなく(ZO-3の時に懲りてる)ペーパーをかけて傷は瞬間接着剤をつけてペーパーで慣らすことにした。 この方法はすこぶる按配がよく(まぁ塗装がうまくのればのハナシなんだけど)、作業の流れも何となくいい感じになってきていた。 細かいひび割れというか打傷による小さなクラックが多く、処理の数は表裏合わせて相当な数になった。 またエッジも結構えぐれているほどの大きな傷もあり、何度も重ね塗りしてはヤスリで成型するという地道な作業になった。 ボディの下地修復をしていくうちにエンドピンがグラグラになっているコトに気が付く・・・ありゃ・・。 外してみるとかなり大きなネジ穴になってしまっているようだ・・・しょうがないんで埋め木をするコトにする。 表面を整えてテープでマスキングした上で瞬間接着剤で表面を固めてみる、その後何回か削っては瞬間接着剤で慣らすという過程を繰り返す。 思うに、この瞬間接着剤での作業が面白くなっているようで、用もないのにやっているような気がしていたりする。 全体的にボディの修復が出来たので後は塗装かなと思ったんだけど、写真を見比べててずっと気になっていたコトがあった。 もしそれがダメなら塗装をする前に何とかしなくてはならない・・・・。 それは・・・ボリュームコントロールの穴の位置だった。 最初の画像を見て判る通り、一文字に2V1Tが並ぶデザインだが、この最初のフロント用のボリュームポッドの位置が、後でつけるピックガードに隠れる位置なのかどうか・・・である。 また写真をひっかきまわして確認してみる・・・・「隠れない」ダメだ・・・・。 Geneのモノ通りにはならないからと割り切ってはいたものの、この一文字の配列が異常に気になりだした。 ・・・・・・・・・「コントロールの位置を変えるか・・・変えるなら今しかない」 とりあえずどんなもんかボディ表面からドリルで1つづつヅラして2V1T配置にすべく、トーンコントロールの移動先の穴をあけてみた。 なんだかいとも簡単に穴開くんですけど・・・(^_^;; ボデイ裏の貫通穴位置を目安にさらに切り出す為に細いドリルに替え、貫通しない長さの位置にテープを巻いて慎重に周りを彫って行った。 この為にホールソーでも買おうかなって思ったけど、工具売り場で見ると\2,000くらいするんだもん、いいやー自分で何とかしよう・・と自分で彫り始める。 ドリルである程度切り開いているのでそれを広げていく作業になる・・・思いのほか簡単に彫れていき最後の段でどう平らにするのか・・が大きな課題になっていたが、以前小さなグラインダービットを買っていたので、ドリルにセットして削ってみた。 うまい具合に表面を平らにしてくれるので、良かったよ・・・削ってみれば意外にも綺麗に出来上がったものである。 木の地肌が出てしまっているので、雑だとは思うがスプレーとかを存分に吹いて染みこませてやっかな・・とか思ってる。 結局ヘッドは張り出してる山の部分を落としてみる事にした。 ペグが並ぶ所はより直線的になるように・・・トップは丸くしてしまった所をまた元の様に・・・それでいてなだらかではなくちょっと鋭角的にエッジを作ってみた。 中にペイントする白線がこれまた独特なデザインのようなので、そっちで整形して見せようと思う。 赤くひいたラインが単純ではあるが切ったライン(大まかに説明している感じ)で、レスポール・カスタムがレスポールJrになったような感じ。 2nd Stepで説明した時点でいったんラインをペイントしてみたものの、どうもイメージが違うんで、ペイントをはがしてしまいました。 やっぱりやれば出来そうな所で妥協すると後で後悔するものね・・・がんばってみます・・・ええ、がんばりますとも・・・。(T-T) ヘッド形状もそこそこまとまっていったん黒にペイントします。 とりあえずこの時はヘッド表面のみ・・・・ネックはまだ何もやっていません。 この形状に白のフチドリをペイントすればほぼGeneのモデルっぽくなるハズなんだけど、ちょっと寂しいのとPaul Stanleyモデルにあるようにサインかなにかあると映えるなーと、思ってこれまた本物にはないロッドカバーにPS10ばりにサインを掘るか?と思ったんだけど、パソコンでシュミレーションしてデザインするも、細か過ぎてすぐに却下。 それでも、何か特別なものにしたいので、ヘッドにサインのデザインを施そうと思います。 カッターマットの上にあるGeneのサインは年代考証も適当ながら、ちょっと古めのやつ(だと思ってる)をパソコンで取り込んで、ヘッドをこれまたスキャンした画像の上でサイズを決めた版下です。 で、モデラー御用達(?)のメッキモールを表すデカール・シールの様なのを購入しておいたので、版下を型紙に切り文字のようにカッターを入れていくが裏紙の台紙を薄い台紙を剥がすと細かいラインがくっついては切れてしまう状況にかなり泣きが入りました。 3度目に台紙を剥がしても切れない程度と向き、切り込みサイズにガイドラインを入れ、とりあえず全体を貼り込む。 周りを剥がし、細かい所はカッターで切り出す・・・その繰り返し・・・下地塗装(クリア)を吹いた後なので、ブラックな地がグジュグジュにならない様に素早く形成する。 まだちょっと乾燥が足りなかったようで、剥がした跡がちょっと残ってしまいしばし乾燥させた後で、コンパウンドで磨く。 白のラインはヘッド中心を覆うマスクの台紙をパソコンで作りいくつか開けた穴にテープを貼り、ヘッドに固定させてみた。 結構いい感じではないでしょうか・・・。 ボディも埋め木をした下地処理もロクにしないので、塗料を存分に吸わしてしまおうという考えで今回は何度も塗っては耐水ペーパーで磨き、スプレーしては磨きと作業を繰り返していく。 最初は丸い埋め木のラインがざらつきと一緒に光に反射して浮き出てしまうので、本当に修復しきるのかな・・と少々不安になりながらも根気よく作業を重ねていく。 途中どうもイマイチでもあったので、いったんしっかりと磨いて塗装しようと下地が見えるまで処理をしたのだが、瞬間接着剤技がまたも炸裂。 消しきれなかった埋め木のラインがついにきれいになくなった状態となった。 Geneの実際のベースを見るとリアピックアップの上にガードのような、ブリッジ形状(本来のブリッジって意味でなく、橋ね・・)のクロームパーツがあるのが見てとれます。 こんなパーツもタイミングが合わなければ新品で買わねばならず、こういう金属パーツってくだらない程に高い事あるじゃないですか・・・。 実勢価格を調べたワケでもないんですが、\2,000くらい平気でしちゃいそうなんで、やっぱりこんなのもオークションでないかな?って探してたらジャストタイミングで見つけました、それも\500!! すぐに入札してオークション終了日を待ちます・・おお!無事ゲット。(とは言うものの宅配便で着払いで・・という申し出だったので、交渉して定形外郵便でお願いしました・・・だって送料で落札価格以上かかるんだもん、馬鹿らしい) まぁ細かいデザインは違っても他にいくらでも根本的に違うデザインでないこともないので、これくらいは気にしません。 それよりもそのパーツが取り付けられているだけでの空気を味わいたいものです・・・。 ボディやネックの塗装をして乾燥させている間がヒマなので、この間にピックガードなんかのプラスチック製品を作ってしまいます。 実はこの写真にあるピックガードは失敗作になるのですが、後に作るもののガイドとして大きな役割を果たす事になります。 ボディラインの形状を紙に写しとってGeneの写真を見ながら、ピックガードのラインを決めていきます。 Geneのとは違ってネックがボディに食い込んでいるモデルなので、ここも妥協せねばならんトコですのでまぁ目立つピックガードのラインだけを気にしつつ形成してみる事にする。 この後楽器屋でピックガード材を購入(実は最初アクリル板で堅かったー(T-T))表面が鏡面、裏面が梨地のつや無し面になっていたので、悩んだ結果つや無しの方を表にして作る。 余った部材でボディ裏のコントロール・キャビティの蓋を作るのと、ロッド・カバーを作ります。 以前ZO-3のEVHモデルもどきのペイントをやった時、急いで仕上げた為痛い目に何度もあったのがいい教訓になっており、今回はじっと我慢しながら乾燥時間を与えておいている。 休みの日にしっかりとクリアを吹いて、メの細かい耐水ペーパーで磨いてみる。 かなり深みのある塗装膜になってきている感じがある(厚いという程じゃないんだけど)・・・とか言いつつサイドが実はブラックが薄いという状況で地が見えてしまった・・・(T-T)。とりあえず補修だわな・・・ 気を取り直してボディに完成したピックガードとピックアップ・フェンスを定位置に置いてみた。 ブリッジやコントロール・ノブがついていないんでちょっと違和感も・・・フェンスはリアピックアップのエスカッションが見え隠れする、ギリギリまでフロントに近づけるつもりでいる。 その位置でピックガードをフェンスの淵とフロントのエスカッションとの間に来るように、ちょっと深めにカットした。 万が一、SGベースのフロントピックアップが手に入ったらカットすれば入るかもしれないのでね・・・。 ヘッド、ネックにクリアを吹いて充分乾燥させた後に、いよいよパーツの組込みをしてみます。 本当はボディまで完成させて全部をやりゃいいんですけど・・・性格でしょうかとりあえず別パーツなネックは先に組んでしまいました。 楽しみを最後までとっておけないヤツですねぇ。(^_^;;; 実のところロッドカバーのトコにですね・・・・Geneのサインの部分が本当にギリギリかかってしまい、ロッドカバーのデザインの選択肢を減らしてしまったのでした。 結局ボディ寄りの方のネジ穴を使って1点留めにする事に決め、実のところヘッド先端側のネジ穴は埋め木した後、ペイントしてしまっているのです。 本当はカバーの形状に自由度を持たせて組むつもりだったんですが、こうなってしまいました。 ロッド用のザグリ線ギリギリの弾丸型のカバーとしています。 本当は開口部にちょいと段差をつけてカバーを落とし込みしようかなと思ったんですが、強度とか考えるとイマイチかな・・と。 んで、どっちにせよGeneのオリジナルはカバーはなく、ボディ側に露出している部分でアジャストするのでピックガードが開口しているタイプ。 このネックとはまったく違うものなので、ここはオリジナルで作ったということになります。どっちにしてもヘッドにGeneのサインなんて入っているワケないので、想像の産物に近い仕上がりかもしれません。 しかし、こうしてクロームパーツも付けてみると、しっかりと存在をアピールするようなモノになってきているようで、嬉しい限りですな。 after story.... ええと、その後ですね・・また他の写真見つけたワケですよ・・ヘッドの・・。 そしたらヘッドの形状が何となくしっかり判ってしまった(ような気がする)んですけど・・・(^_^;; まぁこれが1つのベースの進化形上で色々変化している時折の一時点だけを見つめて、トータルなものを作るという事が間違いの元なんですが、色々な時期で見える個所が異なる為それらをまとめたイメージがこの一本に集約されるワケでね。 で、どうもヘッドの頭?はやっぱり丸い感じか?んで、そのまま落とし込んでいるような見え方をしている写真を見つけたんすね。 最初の坊主頭にしちゃったイメージはやっぱり当たっていたのか・・??。 そうすれば上の白いエッジのラインも当たり前だものね、イメージ通りだもん・・・なんでこう思わなかったかなぁ・・思考が止まってたか、逆転しちゃったんだな・・・。 途中でエッジを白く塗ることで逆にエッジのラインが目立たないんだってのは、ジーン自身の写真を見てて判ったことなんでヘッド面のペイントさえしっかりやろうと思ってやったことなんだけどさ・・・まぁいいです、このままです。[Apr.25] その昔、風呂場で吊って軽く廻しながらスプレーを吹いた事があったんですが、なかなか出来ないんで(下地塗りの時は吹いて、乾いて、ペーパーの繰り返しで下地調整してるので)こうやって下になったときのエッジが下にぴったり付かないように中央部分で浮かせて、あまり霧が回り込まないようにエッジの下までは吹かないように表面をまんべんなく吹いてみます。 このあと、ネックをつけるネジ穴にビスを通して紐をつけて物干し竿にかけて陽が暮れる迄干しておきます。 そしてそのままほおっておくわけにもいかないので、部屋に戻し作業したいのを押えてまたカーテンレールに吊っておきます。 壁からちょうど浮く位置に吊れるのでいい具合になったりして。 今の段階までにボディのエッジ部分(表面のみ)に白く塗ったんですが(バインディングなんですかねぇ・・本物は・・)結構試行錯誤しつつだったんで、長かったですよ・・作業時間。 白吹いてイマイチな部分もあってマスキングしてエッジ全面に黒を吹いたらラインがしっかりして、くっきりしていい感じになりました。 今度はボディ表面の方がボヤけて見えてしまったので、気になるところにマスキングしてカーブを出しながらレタッチしたんですが、イマイチだったので結局ボディの形に切り出した型紙をマスキング台紙に使い、もう一度エッジに白を吹いて境をしっかり、くっきりさせました。 マスキングテープを剥がす際に二箇所ばかり問題発生しまして、その部分は泣く泣くそのまま放置。 クリアを吹いた後にレタッチという方法にしまして、見事レタッチでくっきりしたラインを描くことが出来た次第です。 今は、そんな状態で吊っている状態ですが、その合間に何もしないのはつまらないので、ボディ裏のカバーの微調整。 内側にアルミ箔を貼ってシールドをします・・・ネジ穴に掛かるようにしてボディ側もネジ穴で当ててシールドボックスを作り出せるように張り込むつもりです。 まだ組んでいないんで何も手が出せませんが、リアピックアップのあたりから、シールド線を出してフェンスにもアースを落とそうと思っています。 いよいよ最終コーナーが見え隠れしてくる頃かもしれませんねぇ・・・ここいらを大事にしないと仕上がりで後悔するんだろうな・・。[Apr.17] ボディのクリア吹きも層を重ね乾燥をしたので頃合を見計らっていよいよボディの仕上げに入ります。 まずは耐水ペーパーで満遍なくボディの磨きにかかりますが、磨き過ぎにご用心とでも言いましょうか調子に乗ってやっちゃって地肌見えちゃうのはさすがにこの時期堪えるので慎重にやっています。 水を枯らさないようペーパーがスムーズに動く適度の水をかけて水の中をくぐるように研いでいきます。 最初は梨地程度の粗さが表面にありましたが、序々にツルツルになっていきこのままちょっとコンパウンドを賭ければピカピカになる手前まで下地を揃えることにします。 ボディサイドはあて木を抜いて水で柔らかくなったペーパーをあくまでもかるく充てて研いでいきます。 ペーパーが綺麗にかかったら今度はコンパウンドでボディに磨きをかけます。 ウエスの柔らかい面を常に表に出してクッションがつくように大きめに握り軽く軽く磨いていくんですが、ザグリに入ったコンパウンドが線を引いたようにキズをツk4得ることがたまにあってちょっと苦戦します。 まだ下地の処理が足りないせいかコンパウンドをかけてもイマイチ曇りがちな面もあったりで、実はコンパウンドを掛けた後に2回程ペーパー処理に戻って下地を今一度修正してたります。 そうこうするうちに気が付けばボディに自分の顔やらが映りこんでいるのに気が付きます、何となくピアノに近い感じの光りの映り込みでかなり上機嫌になっていきます。 大分、製作工程でのボディのくすんだ雰囲気から、綺麗になっていった進化がかなりハッキリわかる段階になって、このまま一気に仕上げたい気持ちに駆られますよね。 腕はかなり疲れシンドイですがボディサイドもコンパウンドを付けながらこまめに磨いていきます。 エッジの方は丸みを帯びているせいもあって磨くことでカーブに美しい輝きが出るので、何とも至福のひと時を味わうとでもいいましょうか・・・まぁそんなことを考えてでもいないと結構しんどいんで・・・(^_^;;; ボディにレモンオイルを塗って仕上がり具合を見てたら、もうこれは完成させねば・・・と思うことになり、結局どんどん組み立ててしまうことになりました。 今まで外していたパーツを入れた箱を取り出して部品をつけ始めますが、いきなりネックを付けてしまいました。 そしたらネックサイドに薄く吹いたつもりだった塗膜で結構キチキチになっているのが判明・・・。 無理をしないでジョイント部に組み入れるが何とか無理をせず入って一安心。 後でピックガードが入らず緩め直して組み上げましたが、ここでしっかりとジョイントしておく。 次にハンダこてを温めておきつつコントロールポッド類の組込みを始める。 フロント、リアのピックアップを元通りに組込み、キャビティ内にケーブルを通しハンダ付け出来るように被服を剥いて迎えハンダを流しておく。 コントロールポッドの裏には古いリード線がそのままになっているので、ここで払い落としてあらためて接続する面を整えておく。 コントロールポッドをボディに留め、ブリッジに行くアース線を通す・・・キャビティを彫ったのでアース線の穴位置が変わったがよりブリッジに近いので通しやすかった。 無事ボディ表面に出て折り返してブリッジに接触するように配置、ピックアップのハンダをつけてピックアップにエスカッションを付けボディに固定、ようやく「らしく」なってきました・・・・。 ピックガードがネックを付けフロントピックアップのエスカッションが付いた状態だと干渉して入らないので、一旦外してボディに置く。 ピックガードを固定するのは小さな平皿ネジだけど、わざとクロームタイプのにしてみた。 ステージ写真などでネジ部分が光っているのが見えるのであえてブラックじゃないやつ・・と言ってもホームセンターで適当な大きさのネジで黒ってなかったし・・ロクに探していないんだけど。 一応Geneのっぽく6個所に配置させたネジ位置にネジを置き、軽くドライバの尻で叩いてセンタを出してねじ込む。 貧乏臭いが弦はそのままにしておいたのでブリッジをつけて、そのまま弦をペグに巻いていく。 弦の高さが出ないとフェンスの位置とスペーサが必要かどうかが判らないので・・・。 スペーサは切り出してはいるものの、角を落としたりなどの加工は本当に必要になった時に・・と思って処置していない。 出来たらもう面倒なんで使いたくないなーと思いつつ、祈りながらフェンスを置いて弦をはじいてみるが干渉しないようだ・・・。 軽いカーブが丁度いい程度のスペースを持たせてくれている・・・ホントの仕様は結構スクエアな感じに曲げてあるようなので、オリジナルだったら干渉したろうな。 フェンス用にリアピックアップのエスカッションにちょっとの切り込みを入れて、ポッドボディに落としたアース線をもう一本出しておいた。 フェンスの位置を決めてボディとフェンスの間にアース線を置き、丸頭のネジを探してきて無事締め付け完了。 締め付けはSyunも協力、というか何だかハンマー持って打ち込もうとしてたので焦った。(^_^;;; ネジを押えてハンマーでセンタ出しする際に手伝ってもらったが、いい仕事をカレはしたと書いておこう・・・。 ボリュームコントロールノブは最終的には黒のスピードノブにしようと思うのだが、今の所は最初についていたプラスチック製の何の変哲もないノブ。 スタイル的にあまり違和感はないがこのデザインならば円柱形のサイドにスベリ止めに刻みがあり、六角レンチで留めるようなタイプのメタルノブがいいかもしれない。 電気系もしっかり接続終わり、リアのコントロールキャビティの蓋もしっかりとネジで留める。 (実は、ハンダ付けの時予備ハンダをボディに何と二度も落とす事故に遭遇(単に不注意)・・・ボディにただれを残してしまう) エンドピンを打ち完成!!(現段階で) やはり試奏はしないと・・・とした後に撮影したので実は手垢で雲って見えているのが情けない。 ↑画像をクリックするともうちょっと大きめな画像で確認が出来ます。(^_^) これで一応の完成形を納めることが出来たのですが、当初の計画ではあともうワンステップ。 そう1977年当時仕様の鋲(スタッド)打ちが待っています。 この為に友人に問屋街まで行ってもらってボディ上部にズラリと並べるようにピラミッド型のスタッドの適度なサイズを買ってきてもらいましたので、それを付けボリュームノブをスピードノブにして今回のGene Custam Bassの完了としたいと思います。 それまでは当座の仮完成バージョンです!![Apr.28] いよいよ最終章。 ほぼ完成と言いつつ最後に残した懸案をここで片付けて最終完成としたい。 完成するには今考える段階であと3点の修正・追加をするコトでこのベースをGene Simmons Custam Bass(自分なりの)の完成形となる。 そのまず一点目にしてかなり悩んだ所・・・・フロントPU。 写真を見て判る通りポールピースの出ていないプラスチックボディのハムバッカーのような形状をフロント・リアともしているものを搭載している。 パワーや音色は今回度外視しているので気にしているのはそのスタイルだ。 写真ではPUをカバーするようにとかじゃなく、メッキみたいなカバードタイプのPUに見立ててヘッドのサイン部分に使ったシールを貼ってみたものだ。 サインのところでもかなり苦労したが、こうした表面にシールを貼るのも苦労があったしロクに綺麗に貼れていないのも気になる所。 シールを貼るコトでPU自体を大きく見せようと思ったんだけど、所詮こんなもの・・・逆にそのサイズをアピールすることになって逆効果になってしまった。 GibsonのSGベースなどに使われているPUがイメージに近いんで、そういうのを付ける手もあるんだけど、そんなの買ったらベースと同じ位の値段しちゃいそうで・・・んでロクに使わないPUだとしたら寂しいものね・・・・。 ならばどうするか・・・・??作ってしまえ!です。(^_^;; 無論PUを一から作るというのではないですよ、あくまでも見かけの話で金はかけない手間は惜しまない・・・で・・・。 さて、頭の中に青写真を置きます・・・どうすれば今の1.5倍以上のPUに見せられるか、加工はどうやって?音は出るのか?ダミーか? PUは今のままを使い音は出す、でも多少の音への悪影響は気にしないことにする。 表面にアルミの厚板でPUぽく見せるプレートを貼る、アルミの板の裏に接着剤で付ける?ん・・・どうするか・・・。 色々考えてアルミ板の二層構造で下はエスカッションの役目を持たせネジ頭が干渉しないように、堀下げて表面にPU表面を模ったプレートを張る・・・もしくはネジ留めをする。 表面に貼る化粧板にポールピースに似せてネジを4つ配置させて裏は貫通せずに接着剤で留める。 裏に出る部分でチェーンカッターで切り落としてしまえばいいだろう・・・問題はアルミ板を置いた時に、磁力を発揮出来るのか?音は出るのか?あまりにも音に影響が出るなら、表面の化粧用板の厚みは?。 想像するだけでは仕方がないのでホームセンターなどに行きアルミ板を探すが全然ない。 仕方なく東急ハンズに行く、やっぱりココに来れば揃う・・・しかし厚みが問題だ・・・どうするか・・・。 100mm幅の厚み5mmと3mmをチョイスした。でもどちらを上にするか悩む所。 ポールピースのザグリ部分を考えると下にしてエスカッション化した方がいいように思う。でも、上にして裏面にザグリを入れて上にネジ頭を逃がせばいいか?どうする・・・。 結局、5mmをエスカッションにしてしまう事にする。 実際にはボディ上から8mmというのはギリギリのセンになってしまった・・・ピックガードを切るのは面倒なんでピックガードの上からと思ったんだけど無理なのが判った。 結局位置決めをしてカッターでラインを刻み、ピックガードを外して切り始める。 アルミ板は切ってはみたものの、直線がうまく出ないんで諦めた・・・(^_^;;;ハンズに再度持ち込みカットしてもらうことにした。 さすがにビッチリ綺麗に切って貰えた、でも加工賃と材料代足したら安いPUなんか買えてしまうかもなぁ・・・とソロバンを弾きながらも自分で加工する楽しみに賭けました。(^_^;; 切り出したエッジもかなりいい感じではあったけれど、ちょっとそのまんまなんでヤスリと格闘を始めエッジを落として角を丸くして行く事にして、PUの削り出しを決行!!エスカッション部はかなりいい具合になって売り物のようです・・・こんな形のエスカッション無いって・・・(^_^;; でも、ブラスとか銅ムクとかのエスカッションとか何気に良さそうな感じするよな・・・なことないか。 100mm x 70mm角に切り出してPUに見立てる・・・幅100mmはでかいかなーと思いつつ、切り落とすのも面倒なんで100mm幅の材料のまんまいって、高さをその比率で雰囲気を出す大きさにする。 最初に切り出したサイズが65mmだったんだけどキリのいい所で70mmに決定した。 んで、エスカッション部の切り抜き穴はPUの幅70mmと実際に配置した際に微調整出来るように上下10mmを残して中50mmの穴とした。 実際にピックガード上で配置決定してPUのザグリを加工しないでネックエンドからフェンスの中間に配置出来るようにすればいい。なもので、ネジ穴は自分で加工することにした。 ポールピースに見立てるネジがなかなかいいのが見つからない、やっぱりマイナスネジだよなぁと思いつつ皿ネジみたいなのを探してみたんだけど、どうも「ぽく」ないんだわな。 んで、ボルト系の頭が丸いのを探してみたんだけど、どっちにせよみんなプラスなんだね、まぁここはそんな気にしないことにして直径を見てチョイスする事にする。 持っているドリルの刃で落としこめる大きさを持つ頭径のネジを探すもなかなかいいのがなくて、結局タッピングビスの平丸な頭のステンレスネジを2つ選んで購入。 ポールピース用と四隅の飾りネジ(実際にはエスカッションとの接続用)を購入・・・どうなるだろう??表面パネルを仮組みしてマスキングテープ上に弦位置を書き込み、ドリルでポールピース用の穴を開ける。 四隅はエスカッションに当たる部分でボディに留めるネジと干渉しないように穴を開けて固定する。 ちょっとデカいかな(^_^;;と焦りながらもまぁ、何か強調出来ていいかもしれん。そう思うことにする。 一体何が詰まっているんだろうと思うような大きさなんだけど、存在感はあるな・・。 しっかり音も出るしEpilogue編の第1弾はこれでOKとしましょう!!! それから友人に頼んでおいた最後の装飾パーツである、鋲とスピードノブを受け取りまして、いよいよ最後の仕上げに取り掛かることになりました。 色々写真を見た結果、その友人とも「どうも鋲は皮に打ってそれを貼っているのではないか?」という意見で一致したコトもあって、友人が購入した皮をも譲ってもらって鋲打ちのベーにさせてもらいました。(多謝!!) ボディのラインを写し取った型紙に合わせてみると必要充分の大きさの皮で厚みも適度にあり、ボディに貼るのもいい感じになりそうです。 さて、型紙を充分吟味した上で皮にあててマジックでラインを大きめに書いて切り落とします。 ボディの左側に位置するツノの部分にどれだけ鋲が並ぶかが実はキーになると思っていたので、並べてみて綺麗に一本に並ぶ位置を出してそこを基準線にして綺麗にマスを書き込む。 実際にはこのマス目は使わず、一発目を決めて打ちこんだ後に打ちこんだ鋲の足部分に次の足を入れ位置決めをしてキッチリと並ぶようにすることにしました。 本物は数ミリのスキマを持って並んでいるんですが、今回はそのヘンを無視してやっているのでこれいいかな、と・・・。 かみさんと酒を飲みつつ色々な会話をし意見を言いながら・・・それでいて自分は飲んで帰って来たばかりというシチュエーションでコツコツとカッターで皮に足を差し込む穴を開けつつ打ち込んで行く。 曲げるのは全部の鋲を納めてからという事にして、地道に入れていく。 しかし、最後の方に行くとどうも足りそうにない・・・(T-T)あれ??型紙上で数えたハズなのに・・・それに鋲も頼んでおいた80コを超えて譲ってもらったようなのに、それでも足りないんかよ、おい・・・俺。 朝方にまでなったっつーのに材料足りずで完成しないのかよ・・と半分ヤケになりつつもベースに当ててみる。 ん?デカイじゃん、ちょっとガイドラインを太く引いてそのそとのラインで切ったものだから、ボディのエッジ部分を越えた大きさになっている。 大きいだけで鋲の配列が大幅に干渉するところはなさそうだ・・・。 ちょこちょこアウトラインを修正しつつカッターで切り落としてラインを出して行く。 そこで幾つかの鋲を外すことになり、それを足りないと思っていた部分に移して締めていく。 うまい具合に足りない部分を全て埋められて完成となった・・・。 裏の部分に両面テープを張りボディにしっかりと留める。 ズレたらえらいコトなので慎重に貼る・・・ちょいとブリッジ周辺が被りそうになったが、何とかOK。 ふぃ〜〜〜っ・・・助かった・・・・大汗 鋲の大きさもナイス、配列もまぁいいんじゃない・・・比べると違いが歴然とするので見ないで置こう・・・ さて遠めで見てジーンぽくなったであろうか・・・どう?どんな感じ?? 最初の赤のベースから比べたらえらくイメージが変わったと思うんだけど、如何でしょう?? ノブも今回は黒のスピードノブにしてみました・・・・ジーンの使っているのは黒のメタルノブなのかな?とか思いつつ時代によって違う気もするので、好みでスピードノブにした次第です。 こ綺麗なせいかどうもイメージがしっくりしないというかボディラインがやっぱり違うのもあって、何か別物というイメージは否めないものの、とりあえず完成形を見るにつけて「これ精一杯」かなーと思ったり、数ヶ月を掛けた改造になったワケで我ながらよく辛抱強く作業したなーと思います。 途中体調を崩して作業が暗礁に乗り上げつつも塗装の乾燥にはいい期間だったり、作業内容は山アリ谷アリというものでしたが、色々な考察をする目と考えることで楽器を色々な形から考えるコトが出来てとても楽しい作業でした。 こうして終わってしまうのが完成して嬉しい思いと寂しい思いの両方が複雑な絡み合う状況ではありますが、ひとまずこれをもってGene Simmons Custom Bassの完成!!とします。 長々と書いたレポートを読んで下さった方々どうも有難うございました。 何よりも色々なアドバイスとパーツの供給を手伝ってくれた友人に感謝を致します。m(_ _)m また何かの形でこうしたレポートが出来ると面白いでしょうね、では! |